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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年3月21日木曜日

2013年3月21日木曜日14:35
皆さん、こんにちは。スーサンです。

前回は、仙台市の「ドッグウッド」が、飼い主の元に戻れない被災ペット75頭を預かっていることをお伝えしました。また、代表の我妻敬司さんが救済活動を通じて痛感するという、ペットの根本的な問題についても紹介しました。

2013年3月20日水曜日
ペットの居場所 ①ルールづくりを問う (仙台市青葉区)

今回はまず、その活動について当面の課題から言及したいと思います。やはり、それは運営するための資金と人員といいます。

ドッグウッドでは、ペットを介した将来的な社会教育も見据えて、昨年1月、一般社団法人「日本動物支援協会」を立ち上げました。シェルターの運営主体を同社から切り替えているのです。代表理事には我妻さんが就任しています。

その収支はなかなか赤字から転換できていません。必要経費の中心は、予防・治療費や薬代、人件費、光熱費、消耗品代です。

被災犬が思い切り走り回れるドッグランは、もともと貸し切り
専用のドッグラン(現在は営業休止)なのだそうです

ドッグカフェ(右)に隣接している動物病院は、まもなく再開する
予定といいます
治療費については、犬の場合は、フィラリア予防をしない飼い主が少なくなく、検査で発覚するとか、心臓の合併症が重くなるなどの事例があるといいます。猫の場合は、内臓の持病や尿石です。

日々必要なペットフードやペット用品は、充足しているとのことです。支援者が直接、商品を特定して購入し、送ってもらえるという通販システムが貢献しているようなのです。

ボランティアの受け入れについては、宿泊施設を設け、昼と夜の食事を提供するといった好条件を示しながら、その数は減少しているといいます。本来は10数人が必要なのにもかかわらず、学校の休みなどを除けば、1人、2人しか集まらない日もあるようです。

「よりよいケアの内容としていくためにも、一定の人数を確保していきたいと考えています。ボランティアとしてせっかく来たのに、来ている人が少なく、次には来たくなくなるという悪循環は避けたいと思っています。協会としては、ボランティアのまとめ役として有給スタッフを採用しています」(我妻さん)

犬のシェルターは体格ごとに建物が分けられています。掃除
が行き届いているのが目に付きます
ペットたちは、ボランティアや同社スタッフの手厚い世話を受けながら、帰る日を待っています。

犬の1日のスケジュールには3回の散歩のほか、ドッグランでの遊びが組まれています。猫は逃亡や病気を心配し、室内での飼育に限定されています。普段はストレスを少しでも感じさせないように上下に移れるケージで過ごし、遊びのために一時的に独立したスペースに移ることもできます。

とはいえ、すべてが帰れるわけではないといいます。

これまで帰ることができた220頭(犬176頭、猫46頭)は、飼い主が自宅の購入などでペットを飼える住環境を整えた場合に限られています。すでに、病気や老衰で30頭(犬23頭、猫7頭)が亡くなっていて、今年になってから犬5頭が命を落としています。飼い主がやむなく手放し、里親を募集するケースも増える傾向にあり、延べで111頭にも達しているのです。


猫のシェルターも清潔感にあふれています。猫
の遊び相手となった我妻さんは、「ペットは飼い
主とともに」と力説します
今後の見通しはどうなっているのでしょうか。

「帰宅が決まっているのは数頭だけです。復興住宅が完成し入居できるまでには、まだ時間がかかります。飼い主が最後のよりどころとしているのが復興住宅です。ペットを飼うことがだめだったら、自力で何とかするということですが、これまでできなかったわけですから、相当厳しい状況が予想されます。復興住宅がペット可であってほしい、といった願望で現状が維持されている側面は、残念ながらあるのかもしれません」(我妻さん)

愛くるしいペットたちは、ボランティアの皆さん
などのケアによって、帰る日を待ちわびてい
るのです(上下とも、写真提供は「ドッグウッド」)
里親の募集は現在、5頭です。今後、頭数を増やすことの決断が迫られるのかもしれません。

復興住宅(災害公営住宅)でペットを飼えるかどうかは、設置者である市町の意向によるものと思われます。「ペット入居可能団地を設ける」(仙台市)「特定住戸で認める方向で検討」(石巻市)といった情報がありますが、具体的に決まるのはこれからのようです。

加えて懸念されているのが、ペット飼育が、現在住む仮設住宅では認められるが、復興住宅では認められないというようなケースです。

「ドッグウッド」ではポニー4頭を所有・飼育していて、「日本動
物支援協会」を通じた社会教育で役立てたいとしています
最後は、明るい話題で締めくくりたいと思います。

ドッグウッドでは平成24年4月から、定期的に、仮設住宅で暮らす犬のペットを対象にして、トリミングやシャンプーの無償サービスを行っているのです。

被災動物を救援するボランティア団体「All.For.One.Animal」(東京)と協働し、亘理町や岩手の大船渡、陸前高田の両市を訪問しています。

地元ラジオ局や行政が非常に協力的で、事前に広範囲にわたって周知をしてもらっているといいます。現状では、まとまった数のペットがいることや、場所の提供があることなどを条件に、地域を限定していますが、同社では各地の要望を聞いていきたいとしています。



★有限会社「ドッグウッド」
〒989-3212
仙台市青葉区芋沢字綱木坂22-3
TEL/FAX022-391-3150
http://www.dogwood-jp.com/

★一般社団法人「日本動物支援協会」
住所は同上
TEL/FAX022-394-9860
※シェルターへの支援金を募っています。詳しくは下記へ
http://blog.goo.ne.jp/welcome-dogwood


(取材日 平成25年3月7日)