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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年2月1日金曜日

2013年2月1日金曜日23:36

「未来を担う子どもたちが学びをあきらめない環境を大切にしたいです」



「南三陸 ホテル観洋」の女将阿部憲子さんは、南三陸町を見つめてきた1人です。



経営するホテルを2次避難所として提供し運営している間、被災後の過酷な生活の中で元気をなくされている方の気晴らしに、そして部屋へのひきこもりをなくすために、お散歩・お茶飲み・ミシン・編み物・コンサートなど600回近くのイベントを、ホテルのスタッフと協力して開きました。



「ホテルの中のコミュニティづくりは、女性たちがイベントに参加することから始まりました。その時の女性たちの姿に生きる強さを感じました。被災しただけでも大変なのに避難所を数回も移動したという人もいました。『ホテルの2次避難所に来てやっと人間らしい生活ができるようになった』と、安堵の表情を見せた方もいました」





震災から1年10カ月。
震災により町の中心部が津波で壊されてしまったことで、震災前に子どもたちが通っていた習い事は継続することが難しくなりました。書道やそろばんなどは指導者の確保も難しい状況でした。
子どもたちが学び続ける環境が地域の元気にもなると女将さんは考え、指導者と子どもたちをつなぎ、ホテルで学べる環境をつくりました。



「ここで学習支援を受けていた子どもたちが皆、高校や大学に合格しますように」
女将さんは学習支援に関わってくれた学生たちと「合格」を祈っています。



震災がきっかけで南三陸町の知名度は上がりました。外国の方たちが南三陸町を訪れる機会も増えました。ビジネスシーンでも英語が必要になる場面が増えています。

女将さんは、国際化の面で遅れていた東北のビジネス環境を改善し、未来を担う子どもたちが国際社会で活躍できるようにと、英会話教室も開催しています。
女性の目線で地域の将来を見据えた取り組みです。




大きな災害のたびに起こる風評被害。「物が売れない」「取引先が戻らない」。問題は山積みです。

震災前に商売をしていた人や農業漁業を生業にしていた人たちは、それぞれのスキルを持っています。そのスキルを活かして地域の中で活躍できる環境が整えば、早期復興が実現すると思います。


地域雇用の拡大と学習機会の拡大、女性の目線があるまちづくり。
ハードだけではなくソフトの充実した地域づくりの重要性を、女将さんの話を聞いて感じました。




「いつも心に太陽を!」
「常に疑問を持って生きることが大切ですね」

女将さんから聞いたこの2つの言葉がとても印象的でした。

「学びの心を育てる姿勢」と、太陽が放つ光のような明るさの笑顔に、希望を感じました。

毎日少しずつでも確実に進んでいるハード面の復旧作業。
それに伴って心の復旧が進んでいく環境になることを願っています。



(取材日 平成25年1月15日)