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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年12月23日日曜日

2012年12月23日日曜日11:42
こんにちは。けいこです。


仙台市中心部のクリスロード商店街にあるろっけんパーク。
10月16日の記事でも紹介しましたが、皆さんはもう足を運ばれましたか?
東北の観光や産業の復興をバックアップするだけでなく、東北各地の情報と魅力にも触れることができる施設です。

2階にあるのは、起業を目指す方たちが期間限定で出店する「TRY6 チャレンジショップ」。
第1期の出店期間が終了し、今月15日には新しい6つのショップで、リニューアルオープンしました。
お昼近くだったにも関わらず、新しくなったお店をのぞこうとたくさんの方が訪れていました。

出店期間を終えこの場所を離れた店主の方々は、TRY6チャレンジショップでの経験と知識、そしてお客さんとのつながりを得て、それぞれの新しいステージで活躍されているそうです。
以前取材した際には、出店者の方から「ここでの経験を次に生かしたい」という声を伺っていたので、活躍の様子を知りとてもうれしくなりました。

第2期では、ハンドメイドの服などを販売するお店や焼菓子屋、
整体のブースまであり、さまざまな種類のお店が並んでいます。
チャレンジボックスも3店舗がリニューアル。

まるで本物の和菓子のようなヘアアクセサリーのお店も。





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TRY6 チャレンジショップへの階段を上がったすぐ左手にある「MOON ANGEL」。
お店の前の看板には、

「冬のカサカサ肌をしっとりと」
「保湿効果」
「薬品を一滴も使っていない無添加せっけん」

などなど、女性ならついつい目を奪われてしまう文字が…。




このお店では、宮城と福島の地で採れた素材を使ったせっけんを販売していました。
何でもそのせっけんには、復興への思いが詰まっているのだとか…。

店主の樹(いつき)美千子さんにお話を伺いました。

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長年福島県会津で生活をしていた樹さん。
震災の1カ月前に、仕事の関係で仙台へやってきました。
ところが、準備を重ね計画していたプロジェクトは、震災の影響で白紙に。
どうしていいのか分からず、不安に押しつぶされそうな日々を過ごしていたと言います。

「でも、あんなにつらい思いをしたんだから、あとはもうはい上がるだけ。この時期に仙台にいるのは何か理由があるんだと思ったし、被災地のため、自分のために仙台でできることをしようをいう気持ちでがむしゃらに走り回りました」

樹さんは会津に住んでいる頃から、会津の特産品を使ったせっけんを制作し販売していました。
その特産品は、「米ぬか・米粉」、「純米酒」、そして「馬油」。
「馬油」は、地元の畜産業者から直接入手しているそうです。
馬刺しで有名な会津ならではですね。

樹さんのせっけん作りを支えるのは、「地元で採れた素材の良さを発信したい」という思い。
その思いが込められたせっけんを通して、復興支援のために何かできないかと考え始めます。

「被災地で採れた特産品を使ったせっけんを手にしてもらうことで、被災地を気にしてくれるかもしれない。私にはそれしかできないけど、それが少しでも支援につながれば、と思ったんです」

樹さんが制作した6種類のせっけん。
肌に優しく、使い心地がいいという声が多く寄せられているそうです。

仙台にはなじみも無ければ縁もなく、もちろん土地勘も無かった樹さんは友人などを頼り、被災地の特産物を探し回ったそうです。

そして見つけたのは「亘理のイチゴ」、「三陸(女川)のワカメ」、「松島のアカモク」。

イチゴは、津波の被害を受けなかった山間に近い場所で栽培されたもの。
ワカメは海沿いの加工場の2階に保管されていて、津波に流されることなく残ったもの。
そしてアカモクは震災で漁船を流されてしまったものの、早々に漁を再開した漁師の方が採ったもの。

そんな特別な宮城の特産品を使ったせっけんは、会津産のものを使ったせっけんとともに、「故郷シリーズ」と名が付き、「復興支援せっけん」として販売されています。

「“被災地にはこんな地名があって、そこではこんな特産品がある”ということも分かってもらいたいので、パッケージには地名と素材名をきちんと表記しています。それを見た方に少しでもその土地に興味を持ってもらい、実際に足を運んでもらいたい、という気持ちも込めました」

看板にもありましたが、無添加にこだわった樹さんの作るせっけんは、薬品を一切使っていません。
せっけんの固まる速さや泡立ちを促すような薬品も一切使うことなく、長い時間をかけて作っていきます。
商品が出来上がるまでにかかる時間は2カ月。
手間暇かけたせっけんなのです。

1つ1つの丁寧な作業で完成したせっけん。
どれも一度試してみたくなります。

クリスマス用にラッピングされた商品も。


今まで樹さんが培ってきたせっけん制作での支援方法は、樹さん個人にしかできないものです。
復興支援に対して何かしたいけど、1人では何にも力になれない、どうしていいかわからない、という声もよく耳にしますが、樹さんのお話を聞いて、個人の力でもできることはとても大きく、こんなふうに復興を考え、支援する方法があるのかということに気付かされました。

「前を向いて 夢をもって進みます」

TRY6チャレンジショップでは、ネット販売とは違ってお客さんと近い距離で話せるのがいいですね、と樹さんは言います。
「販売の難しさも感じるけれど、3月までの出店期間のうちにたくさんの方に広めたいですね。お客さんの声は本当に励みになります。今後はせっけんが販売できるようなお店も作りたいです」

そして今、気仙沼大島産の椿油を使った製品も考えているそうです。
せっけんに込めた「その土地の良さを発信したい」という強い思い。
宮城と福島両県を股に掛け、復興支援の思いはまだまだ広がります。

美容を気にする女性のみならず、被災地から遠く離れた場所にいるたくさんの方にも樹さんの思いが届くといいなと思いました。

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ろっけんパークでは、リニューアルオープン企画として、24日まで「TRY6 クリスマスフェア」を開催中です。
各お店でクリスマスグッズの販売があり、お買い上げ先着120名にはノベルティのプレゼントがあります。

来年1月2日、朝7:30から仙台恒例の初売りもあり、TRY6の福袋を数量限定で販売されます。
(現在福袋の予約を受付中です)
また、来年2月に向けてTRY6バレンタイン企画も計画中だそうです。

TRY6チャレンジショップマネージャー、佐々木桂子さんは、
「あたたかみのある商品で、皆さんのハートをつかめたらと思います」と話してくれました。
来年もたくさんのイベントで賑やかになりそうです。

詳細はろっけんパークHP:http://tohoku-rockenpark.com/ 、または店頭でご確認ください。


(取材日 平成24年12月19日)