header

宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

ヘッダー写真説明文

写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年12月14日金曜日

2012年12月14日金曜日15:51
えみです。

12月に入り、寒さも冬らしくなって来ました。仙台では先日初雪も観測されました。
そろそろ冬支度を本格的に始めようかと思います。


震災の影響でたくさんの方が県内外から仙台市に転居してきました。

沿岸部に住んでいた方の多くは津波によって自分の家が流されてしまいその土地に住むことさえできなくなってしまいました。
家•仕事場を失い新しい土地で再スタートをするということは大変な試練だったと思います。
また、住む家があるのに住むことができなくなってしまった人たちがたくさんいます。
原発事故の影響で避難しなくてはいけなくなった福島県の人たちです。原発事故に関してはあまりにも及ぼす影響が大きく未知な部分が多過ぎるので、いつになったら自分の家に帰ることができるのかでさえ見通しもつかない状態です。本当にその方たちのことを思うと心が痛みます。


今日は、福島県から仙台市に避難している乳幼児を抱えた母親たちの交流の場「きびたん’Sいずみ」に取材に行って来ました。




「きびたん’Sいずみ」は福島県の鳥「キビタキ」にちなんだ名前だそうです。
福島県から仙台市への母子避難者たちが月に1度集まり、情報交換をしています。「日常で困っていること」をスタッフや他の参加者と話し合うことにより不安を解消され、母親同士の交流も生まれているそうです。
新しい土地での生活は母親が孤立しがちですが、こうやって集まることにより、同じ境遇の母親と悩みを語り合うことができつながりを持って生活することができますね。


主催者は仙台市泉区にある子育て支援施設「仙台市子育てふれあいプラザのびすく泉中央」を運営している一般社団法人マザー・ウイング地下鉄泉中央駅から歩いて数分のイズミティ21を会場に、「きびたん’Sいずみ」は開催されました。


始まりの時間に近づくと乳幼児を連れた母親たちがぞくぞく集まり参加者の親子は15組になりました。

最初に自己紹介が始まりました。

参加者はいわき市•郡山市•福島市などから計画•自主避難中でほとんどの方が夫は単身赴任中で子どもと自分(母親)だけ仙台に避難しているという方たちでした。







最初に日本セラピー協会の方が中心となり、プレイセラピーで親子一緒に楽しい時間を過ごしました。


くまのぬいぐるみを使って自己紹介。


輪になって手をつなぎ歌をうたいながら自己紹介します。



プレイセラピーとは遊びを通して子どもを元気する心理療法で、お子さんの気持ちが安定し
発達が促されるそうです。



歌いながらハンドクリームで子どもの手に顔を描いてマッサージをしてあげます。






音楽に合わせて手遊びゲームです。親子一緒にパンダさんの踊りをしていました。


たくさん遊んで、最後は手をつなぎ輪になり静かに歌いました。
ゆっくり優しい声で歌うことにより、子どもが落ち着きます。



(日本セラピー協会の方の話)

大事なのは日々の生活の中で子どもが喜怒哀楽をもつことです。
泣いている。笑っている。怒っている。歌っている。母親と子どもがスキンシップをとりながら一緒に楽しい時間を持ってほしいです。子どもと心から遊んで気持ちをリフレッシュしてもらいたいです。




最後にスタッフが進行役になり、参加者の皆さんに「現在困っていることはありませんか?」と質問をしました。


(参加者の母の声)

子どもと二人きりで家にいると、いざ何かあった時に相談する相手もいない。また預ける人もいないので困ります。先日自分が熱を出した時は夫がいないので大変苦労しました。


パパは週末だけ仙台に帰って来ます。早くパパと一緒に住めればいいなあと思います。



「きびたん’Sいずみ」に参加するようになって、情報交換もできるのでだいぶ助かりました。話をするだけでもストレス解消になり、すっきりします。


福島県から引っ越して来て1年以上たつので、だいぶ仙台の生活にも慣れました。
しかし、今はみなし仮設の移動ができないのが悩みです。


最初は子どもをどこの病院に連れて行けばいいの分からず不安でしたが、1年以上たち、ようやく生活も少しずつ落ち着いてきました。


子どもと2人きりでいる時より気分転換になりました。また参加したいです。


現在は仙台の実家に避難しています。生活は安定していますが、早くパパと一緒に住みたいです。



子どもと一緒に楽しく工作タイム



(スタッフの声)
ここは安心して話せる場なので困った時は何でも相談にのります。
いつでも遊びに来てください。

「仙台市子育てふれあいプラザのびすく泉中央」のスタッフのみなさん







仙台市子育てふれあいプラザのびすく泉中央 副館長、小川ゆみさんの声)

昨年11月に「被災された転勤族ママ集まれ!」というイベントを行いました。
9組参加され、その方全員がたまたま福島県出身でした。
その方たちから「出会う場が無い」「情報交換の場が無い」という声を聞きました。それがきっかけで「ふくしま絆ピーチ会」というサークルを作りました。

その後、「より多くの母子に集まってもらいたい」と、今年の4月よりふくしまママのためのサロン「きびたん’Sいずみ」が開催されるようになりました。

子どもとのふれあい遊びを中心に一緒に工作をしたりし、座談会では日常的に困っていることをお互いに話し合います。福島県に戻れず仙台で子育てしている方が集まり思いを共有したり悩みを語り合うことによって不安を少しでも解消してもらえればと思います。
やはり、子どもが小さい時に家族がバラバラに生活しているので、見えない不安、子どもへの影響が心配と打ち明ける方が多いです。
 福島県ではつながりが厚く、近所や親戚の人がみんなで子どもを育てる傾向があり、頼れる人が近くにいた人が多いのですが、ここでは子育ての負担が全部母親一人にかかります。
ちょっとしたことでも相談できずにストレスを抱え込むことになるのです。

震災後転々と引っ越したので子どもも不安定になり、母から離れず子どもを預けられないという方もいます。

「きびたん’Sいずみ」でママ同士がつながり、情報交換の場として今後も寄り添ってサポートでしていきたいです。

「仙台市子育てふれあいプラザのびすく泉中央 」
副館長の小川ゆみさん



(福島県から避難して来たママたちの声を聞いて)

震災後、福島県から避難してきた方々は原発事故という大きな問題が解決しない限り戻ることは難しいと思います。しかし、それはいったいいつなのでしょうか?いつになったら我が家に戻ることができ家族全員で過ごすことができるのでしょうか?家があるのに戻れない。家族がバラバラに住んでいる。とても辛い時期だと思います。

避難してきた母親の中には被災された時に妊娠中であったり、震災前後に産まれた子をもつ母親もいました。
小さい子どもを持つ母親は子どもへの放射線の影響も第一に心配でしょう。仕事の都合で夫は福島県に単身赴任中で母と子だけが避難し別々に暮らさなくてはならない状況。


子育ての負担も母一人にかかって来ます。母がストレスを抱えイライラすると子どもにも伝わります。子どもを育てるのは本当に大変なことです。近くに頼れる人やサポートしてくれる人がいたらどんなに助かるでしょう。

 一つ言えることはどんな環境においても子どもはあっという間に成長します。
今はとても辛く大変な状況とは思いますが、一日一日を大事にして楽しんで子育てをしてもらえたらと思います。
仙台市には「きびたん’Sいずみ」をはじめ被災され転入して来た親子をサポートする場がたくさんあります。ぜひそういう場を利用し、悩みやストレスを一人で抱え込まずリフレッシュしてほしいです。

 一日でも早く家族全員が一緒に暮らせるようになることを願っています。




  (取材日 平成24年11月30日)