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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年11月14日水曜日

2012年11月14日水曜日20:28

えみです。
日に日に冬の寒さが強まっていくようです。間もなく、震災から18カ月がたとうと しています。
 津波の後のガレキは撤去され、少しずつ町並みも復旧復興に向けて変わり つつあります。
しかし、地震そのもの、あるいは津波そのものの被害は目に見えます。でも今、最も支援が必要で目に見えないもの。それは心のケアではないでしょうか?



東日本大震災で両親とも亡くした震災孤児が281人に上ることが、あしなが育英会の調査で分かりました。宮城県のみならず、被災各県では多くの 子どもたちが被災し、震災遺児・孤児となった子どもたちが相当数います。


震災時の恐怖不安、その後の生活変化により様々なストレスを抱え込んで いる人たちも、たくさんいることでしょう。


今日は心のケアという点で子どもたちを長期的に支援している「震災子 ども支援室 “Sチルを取材して来ました。



「震災子ども支援室」は東北大学大学院教育学研究科内にあります。




現在室長と2人の相談員で対応しているそうです。 

相談員である臨床発達心理士の平井美弥さんと保健師の押野晶子さんにお話を聞いて
来ました。




平井さんは最初に「震災子ども支援室」を立ち上げた経緯からお話しされま した。

震災後に、ある個人の方から10年間にわたる多大なご寄付を頂きました。目的は震災で親を亡くされたお子さんへの支援に役立ててほしいということでした。そのお気持ちを受けて「震災子ども支援室」が設置されました。
もともとは震災孤児、遺児のためにということでしたが、今回の震災はあまりにも被害が大きいので、ぬいぐるみ1つでも大切な物を無くしたことには変わりはないということで、対象の幅を広げて親を亡くされた子どもたち、大切な人や物をなくした子どもたちの成長の道のりを10年間にわたって長期的に支援しています。


「震災子ども支援室」は昨年の9月に立ち上げから準備期間に半年かかりました。この期間に被災3県を回り現状とニーズの把握を行ないました。公的機関ではないという性質上、お子さんと直接的に関わるということは個人情報の問題もあり難しい状況にありました。
考えた末、電話だったらどこからでもかけられ相談を聞くことが可能ではと思い、2012 3月からフリーダイアルでの電話相談が始まりました。   
「震災子ども支援室」のチラシは仙台市をはじめ宮城県内全部の学校に配布しております。また、岩手•福島の行政機関や教育委員会あてにも配布いたしました。

 電話相談時間が平日の9時から5時までなのでお子さんではなく保護者の方から主に電話相談を受けます。保護者の方を通して見えてくる子どもたちの姿をとらえています。

相談件数は被災3県から1日に23件来ています。アドバイスというよりは基本的には相手の心にたまった苦しい思いをお聞きするようにしています。お聴きすることによって相手のお気持ちが少しでも楽になってもらえたらという思いで電話相談をさせていただいております。

また、現在は児童相談所に出向いて「親族里親さんの為のサロン」を行な っております。 
“Sチル3つの理念 
ニーズに基づく支援
子どもたちへの支援

保護者への支援





 今後も相談をしてくる方とどういうお気持ちで関わっていきたいですか?

平井さん 
重い物を一人で抱えないで。その荷物を一緒に持てたらいいなという思い です。
 人に気持ちを話すことによって少し軽くなりますので一緒に関われたらいいなあと 思います。
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押野さん 
皆さん、大変厳しい状況に置かれていますが、電話で話すことによって 相手の気持ちが少しでも楽になれたらと思います。1人ではないよ。サポートする人が周りにもいるよということを常々発信しながら接しています。


ひとりじゃないよ
東北大学『震災子ども支援室』 “Sチル”

「震災子ども支援室」 “Sチル
“SチルSとは3月の震災後の相談のSから始まり、子どもたちの健やかな成長と幸せを支えることを目ざすS、チルはチルドレンです。


「震災子ども支援室」は震災孤児及び遺児の支援を目的として設立し、一人親や里親になられた方への支援も含めて、専任の臨床発達心理士等が10年間の間、交替せずに長期的な心理的支援に当たります。東北大学大学院教育学研究科の教育ネットワークセンターの中に置かれ、その中の地域教育支援部門という中に震災後開設されました。


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 (震災子ども支援室での支援)

東日本大震災で親を亡くされた子どもたち、大切な人や物をなくされた子どもたちの成長の道のりを、長期的に支援しています。 

1,10年間にわたって同じ心理士が継続的に担当し、丁寧にゆっくりと子どもたちの心のケアを行います。
2.関係機関や地域の方々と連携して支援を行います。 
3.親を亡くした子どもさんだけではなく、保護者や里親、保育士、教師など子どもを取り巻 く人々への支援を行います。 --------------------------報告書より転載




震災子ども支援室」 “Sチルの電話相談カード

 イラストのブドウの絵は東松島市に住んでいる当時小学校6年生の女の子のイラストだそう
です。

ぶどうは一粒一粒がつながっていくという意味があります。またそのままでも食べられるし、干し ぶどうやワインにもというようにいろいろ変化していきます。そのことと子どもたちの成長をかけて、ぶどうにはいろんな顔があり、10年間にわたってまわりに支援する人がいるんだよ。というメッセージが込められているそうです。





                シンポジウム報告書
          平成2311月 親を亡くした子どもに対する支援の中長期的展望
           平成243月 東日本大震災後の子ども支援~震災から1年を振り返 って~


取材を終えて ••••••••••••••••••••••••


震災は一瞬にして、子どもたちから親を奪い多くの孤児遺児を生み出しまし た。残された子どもはその後の生活変化によって1人では抱えきれないほど 苦しい思いをしていることでしょう。しかし、決して1人でありません。 周りには手を差し伸べてくれる人たちがたくさんいます。大きな夢を抱き 自分自身の人生を歩んでほしいです。明るい未来がやってくることを願って います。



 「震災子ども支援室」 “Sチル電話相談
    相談料通話料無料 [受付時間]月曜~金曜 午前9時~午後5
    0120-37-6241
     http://www.sed.tohoku.ac.jp/~s-children/




   (取材日 平成24115日)

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