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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年10月27日土曜日

2012年10月27日土曜日11:58
こんにちは。
けいこです。

10月13日に行われた『009 RE:CYBORG』ワールドプレミア。
前編では神山監督の石ノ森萬画館視察の様子をお伝えしました。
後編ではワーナー・マイカル・シネマズ新石巻で行われたワールドプレミア試写会と、神山健治監督へのインタビューの様子をお伝えします。

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世界最速で行われた『009 RE:CYBORG』試写会。
試写会へは定員の5倍もの応募があり、会場となったワーナー・マイカル・シネマズ新石巻では、少しでもいい席で作品を見ようと午前中からたくさんのお客さんが詰め掛けました。
石ノ森章太郎作品がいつも身近にある石巻の皆さん。
この作品への期待の高さが伺えます。
そして、劇場内は009一色!
ファンのみならず、映画館としても待ちに待ったという気持ちが伝わってきました。

会場には子どもから年配の方まで大勢の方がいらっしゃいました。
なんでも、009が好きな親御さんの影響を受けたお子さんも多くいるそうです。
会場にいらしていたファンの皆さんが幅広い年代だったのもうなずけます。


映画館内が009一色!
至るところにゼロゼロナンバーサイボーグたちが!
スタッフの意気込みが感じられます。




監督の登場を待つファンの皆さん。
映画館スタッフも009コスチュームで盛り上げます。

大歓声でファンに迎えられる神山監督
神山監督は昨年6月、この作品の制作に入る前に石ノ森萬画館を訪れ制作に全力で取り組むことを誓い、完成した際にはまだ必ず石巻に来ることを約束していました。
今回の試写会を楽しみにしていたファンに囲まれ、監督の約束は果たされました。


監督が試写会に招待した石巻在住の9人の子どもたち。
009のコスチュームので監督を迎えました。

レッドカーペットの後は、神山監督、石井朋彦プロデューサー、歌手の成田賢さんによる舞台あいさつが行われました。


本作は、日本人に親しみのある2Dセルアニメーションの見た目ながらも、全てのキャラクターは一切手書きされておらず、全編3DCGで制作されています。
「石ノ森先生の作風とは違うけれども、先生のイメージをなるべく壊さないようにしつつ、リアルな見た目のキャラクター作りにシフトしていきました。でも、日本のアニメーションの良さは、手書き感ですよね。できるだけ皆さんが慣れ親しんだ手書き風のイメージのまま制作を進めていきました」(神山監督)

「神山監督は今作の舞台を現代にしたいとおっしゃっていたんです。ゼロゼロナンバーサイボーグたちがもしも現在に生きているとしたら、アニメもリアルな描写、リアルな設定になるのは当然です。石ノ森さんが原作を書かれた時代から今まで、彼らがどんな風に過ごしてきたかを想像してもらえればいいかなと思います」(石井プロデューサー)

私も試写会に参加しましたが、CGの技術にとても驚きました。
3D技術の進歩が、作品のテーマやゼロゼロナンバーサイボーグたちの持つ特殊な能力の表現に結び付き、どんどん映像に引き込まれていきました。

また、興味深いのは映像だけではありません。
本作の舞台は2013年。
世界中でテロが多発するというストーリーで始まり、現在の世界情勢も反映されている中で、人の“業”について考えさせられました。
詳しい話の内容は………。

27日の公開後に楽しんでいただきたいと思います!


原作を知っている方はその頃の作品と比較しながら、また、原作が未完のまま過ぎた30年の空白の期間にゼロゼロナンバーズたちが何を思っていたのか想像する楽しみがあると思います。
逆に、私のような今回初めて009の世界に触れるという方には、現代の時代背景も取り入れた神山監督色の作品から、原作へと遡っていく楽しみ方がありそうです。


ファンの方や報道関係者がたくさん集まりました。

「まだまだ震災復興の最中で、元通りになるには時間がかかるんだなと思いましたが、石ノ森萬画館の中には上映施設があるということ、また、以前石ノ森萬画館の外壁に仮面ライダーを上映するというイベントがあったということを聞いて、また石巻で、石ノ森漫画館で、『009 RE:CYBORG』を上映することができたら、と考えています」(石井プロデューサー)

「1年前に願っていた、石巻の方に最速で映画を見ていただきたいという思いがかないました。この街で初めて上映できることを誇りに思います」(神山監督)



石井朋彦プロデューサー
石巻での試写の約束を果たした神山監督。
テレビ版「サイボーグ009」の主題歌「誰がために」を披露した成田賢さん。
会場を沸かせました。


子供たちから花束贈呈を受ける石井プロデューサー、神山監督、成田さん。

会場のみなさんと一緒に。
子どもたちの笑顔がとてもかわいいです!

上映が終了したと同時に会場内からは大きな拍手が。
「面白かった!」「また観たい!」の声がたくさん聞こえてきました。

新しい009の世界。
27日の公開後には、たくさんの人に見てもらいたいと心から思います!

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また、今回は神山健治監督へのインタビューをさせていただき、石巻へ対する思いや被災された方への思い、また今作についても伺いました。
インタビュー中、神山監督からは「石巻の皆さんに早く届けたかった」という声を何度もお聞きしました。
石巻出身の私にとって、「石巻」に特別な思いを持ってくれていることがとても嬉しかったです。



≪神山健治監督へのインタビュー≫
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Q:2013年を舞台にした今作。石ノ森章太郎さんの原作の時代とは異なりますが、現代の時代背景をどのように作品に落とし込んでいったのですか?

A:「石ノ森先生が「サイボーグ 009」の筆を止めた80年代初頭に冷戦がありました。冷戦が終わった後、ゼロゼロナンバーサイボーグたちは何をしていたんだろうと考えたんです。さまざまな世界情勢の中で、彼らは何と戦い、何を見ていたのか。彼らが現代にいたら、どんなふうに社会を見るだろうか。そんなシミュレーションをしながら、現代のゼロゼロナンバーサイボーグの姿を作品に反映させていきました」
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Q:神山監督の中で、雲の上の存在だという石ノ森章太郎さん。ご自身の色を出しながら、尊敬する石ノ森さんの作品をリメイクする中でどんな苦悩があったのでしょうか。

A:「石ノ森作品にはファンがたくさんいますよね。私より年上の熱烈なファンの方もいらっしゃいます。そんな方々にも見ていただきたいし、009のタイトルすらよく知らないという世代にも見ていただきたいなと思っています。そんな方たち全員を喜ばせる方法があるのか、というのが一番の悩みどころではありましたね」
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Q:神山監督は、石ノ森章太郎さんの原作には“人類共通の正義”、また、“1人1人の中にある正義”がテーマであるとおっしゃっていました。そんな作品のテーマを引き継いだ今回の作品。ぜひ見所を教えてください。

A:「「サイボーグ009」“神々との戦い編”という作品の中で、石ノ森先生は“人類そのものが悪なのでは”という題材で作品を書かれているんです。きっと先生は、“人類を作りあげた神様は、人類をどう見ているんだろう”という視点でその作品を書き始めたと思うんですけど、これは途中で連載がストップしてしまいました。どういう答えを出すのがいいのだろうというところで悩み、筆を止めたのではないかと思います。
それをあらためて読んで、“人類は悪だという存在だとして、人類のために戦ってきたゼロゼロナンバーたちを、石ノ森先生だったらどのようにまとめるだろうか”という考えに至りました。
私なりに見つけた答えをみなさんそれぞれで探してもらえればと考えています」
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Q:大きな被害を受けた街、石ノ森章太郎さんの縁の地である街「石巻」で、ワールドプレミアを行うことへの、今の率直なお気持ちはいかがですか。

A:「石ノ森先生を育んだ街で最初に公開できるというのは私自身とても誇らしい気持ちです。それに加え、震災で被害に遭われた方に少しでも明るい気持ちになってもらいたいという気持ちがあります」
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Q:今後神山監督にとって、「石巻」という場所はどのような意味を持つ場所になっていくのでしょうか。

A:「石ノ森さんが生前に“009を2012年に…”というメモ書きを残していたそうなんです。
『009 RE:CYBORG』の企画は震災以前から始まっていましたが、出来上がったのは2012年。石ノ森先生と縁があったわけではないですが、何か呼ばれたような気がしています。
私たちの世代は、石ノ森先生の書かれた漫画や特撮ヒーローにとても影響を受けてきた世代です。きっと私の作品にも、先生の書かれたテーマや魂が自然と刷り込まれていると思うんです。そういったこともあって、このタイミングでこの企画に携われたことは縁なんだろうな、と思います。
今後も何かのきっかけがあるたびに、今日の日のこと、石巻のことを思い出すんじゃないかなと思います」
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「石ノ森先生の原作は未完成であるがゆえに、その先というのは誰にも分からないし、見ることができません。それを私がいったんまとめてみましたが、改めてその続きをまた誰かが作ることになるかもしれませんね。今作の続編を作るのは私じゃなく、他の誰かが作ってもいいと思っています。再び『サイボーグ 009』という名作が人の目に触れ、何等かの形でよみがえればいいと思っています」
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最後に神山監督にコメントを頂きました。

『009 RE:CYBORG を観て皆で元気になりましょう 神山健治』


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石ノ森萬画館の再開が11月17日(土)に決定しました。
来年の2月11日まで開館し、2月12日〜3月22日までは常設展示リニューアルのため一時休館になりますが、3月23日にリニューアルオープンされるそうです。

石ノ森萬画館HPでは震災から今までの復旧状況などが報告されており、そのひとつひとつを見ると、再開までにたくさんの人の協力があったことが伺えます。
石巻に来た際には、石ノ森萬画館とともに石巻マンガロードも一緒に楽しんでもらえるといいなと思います。

20日には「アニぱら音楽館 EXTREME LIVE in 石巻」が開催されました。
 >>Chocoの記事

石ノ森萬画館の再開に向けて、マンガの街がまた熱くなりそうです。

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石ノ森章太郎原作
神山健治監督・脚本
『009 RE:CYBORG』
2012年10月27日(土) 全国公開

Twitter @PH9
Facebook : www.facebook.com/PH9JP

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(取材日 平成24年10月13日)