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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年9月18日火曜日

2012年9月18日火曜日12:03

new-Tです。

今年2月15日付けの『ココロプレス』で紹介した大崎市の吉野作造記念館副館長・大川真さんが中心となって立ち上げた大崎の「宝」=「人」プロジェクトの続報です。

プロジェクトは大崎市の未来を担う人材育成事業で、地域間・世代間交流を促進し、人的ネットワークの形成と実現を目指すというもので、既に4月から始まっています。


このプロジェクトを考えた大川さんに立ち上げの動機を伺いました。

「震災復興は短期的にはインフラ整備が優先されます。中長期的には、地域住民をまとめ、地域社会の未来を構想できる多くの地域リーダーが必要になると思いプロジェクトを立ち上げました」


東京に人材と富が一極集中する構造が、そのまま東北にも当てはまります。
仙台一極集中です。この入れ子型の中央集権構造は日本のどこにでも当てはまり、まるで金太郎飴のようなものです。
ただ財源の移譲ばかりが議論され、人材の配分に関してはほとんど見過ごされていると大川さんは言います。

「吉野作造をはじめ多くの逸材を輩出してきたこの大崎地方で、先進的な人材育成プロジェクトを行い、地域社会の未来力をアップしていき、中央とも対等に渡り合える地方を作っていこうと考えたんです」

もともと持っているはずの東北人のポテンシャルを引き出すため、議論力、思考力、表現力、理解力などの基本能力を養成するのがこのプロジェクトなのです。

大崎市は平成18年の1市6町村の合併の時に「宝の都(くに)大崎」というキャッチフレーズを付けました。
それから6年経っているのに成長の跡が見えないと、大川さん。

「もっとも大きな原因は、次世代を担う人材育成を怠ってきたからです。大崎の宝は人なんです。
大崎市の初志のキャッチフレーズに先祖帰りしたプロジェクトといえるでしょう」

では、大崎地方の人々の気風を大川さんはどのように見ているのでしょう?

「一概には言えませんが、思っていることを上手に公の場で表現できません。ただ、仙台と比べると地域活動での一人一人の裁量が大きく、個性的な人物が多いですよ」
「よそから来る人々を大きな気持ちで迎え入れる姿勢を身に着けることが重要ですね」

政治学者(政治思想史専門)でもある大川さんの俯瞰的な視点から見た大崎住民への目は、温かく、そしてきびしくもあります。

大崎には成長する2つの要素があると言います。

1つ、再生エネルギー。特にバイオマスエネルギー*や地熱エネルギーの世界的な研究に取り組んでいる東北大学農学部川渡フィールドセンターと連携し、「環境先端都市」として成長していくこと。
1つ、吉野作造のデモクラシー誕生の地にちなみ、地域住民が連帯・協働して社会を作り上げる「コミュニティ・ソルーションのまち」として先進モデル都市となること。

*バイオマスエネルギー=生物群をエネルギー源として利用する方法

そしてこの2つの要素は、どちらも震災後の日本社会にとって大変必要な要素であり、大崎がそのお手本となれる可能性を十分に秘めている、と力強く結んでいただきました。

道路補修などインフラ整備は進んでいるものの、補助額が少ないため住居の修繕がままならない現状。
石巻から大崎へ移住する人々が増えてきているのに、住民票を移さず住んでいるため行政サービスがままならないという問題を抱える大崎地域。
まだまだ復興への長い道のりの端緒にある大崎地域。

そんな地域に芽吹いた人材育成のプロジェクトが明日の大崎に大きな花を咲かせてくれることでしょう。

この日はアーティスト部門初日(9月16日)
コミュニケーション・ワークショップです
TheatreGroup"OCT/PASS"の俳優・絵永けいによる発声講座


















一番右が大川真さん、主催者自ら参加、汗だくでメニューをこなしていました
中央のピンクのTシャツの女性は『ココロプレス』3月9日付け紹介のエブリーおおさきの鉄本由美さんです

大崎宝人プロジェクトのお問い合わせ
電話 0229-23-7100
Email  yoshino-npo.fg@blue.ocn.ne.jp

(取材日 平成24年9月16日)