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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年8月31日金曜日

2012年8月31日金曜日9:58


こんにちは。kaiiです。

今日は、南三陸町で撮影された映画、「ガレキとラジオ」の完成披露試写会に出かけてきました。
「気がついたら真っ暗な闇の中にいた…」
海の中に沈む自分の目線から見た津波の様子のナレーションから始まる映画には、「生」と「死」の狭間を感じました。





2011311日午後246
大きな地震が東北地方を襲いました。
揺れは関西地方まで伝わる、大きな、大きな地震でした。
その後、青森県から茨城県までの沿岸を大きな津波が襲いました。
岩手県・宮城県・福島県へ押し寄せた津波の高さは予想の6mをはるかに超えた大きなもので、
甚大な被害を沿岸地域に与え、多くの尊い命を飲み込んでいきました。

南三陸町の避難所になったベイサイドアリーナ2階廊下で
地域の情報を伝えるスタッフ9人のラジオ局。
期間限定のラジオ局「FMみなさん」の活動の様子を追い掛けた
ドキュメンタリー映画でした。

スタッフはみんな素人で前職もさまざまの、「地域密着」ラジオ局。
他県のボランティアさんの力を借りてなんとか放送開始にこぎ着けたといいます。
そこで働く9人のスタッフの皆さんが四苦八苦しながら仕事に取り組む様子を、
カメラは追い掛けます。

伝えることの難しさ。
「リスナーにとっては素人も玄人も関係ない」という仕事の厳しさ。
9人のチームワーク。
地域を愛する強い思い。
家族の問題。生活の問題。
今まさに、この地域が抱えている問題を映し出すスクリーンに、涙を止めることができませんでした。



津波被害で壊れてしまった町の中のガレキが片付いていく様子と、
伝えることの素人たちが自分たちの手でネタを探して町を喜ばせる取り組みを企画していく様子の中に、
「まちの復興」と「人」が生きる姿を感じ、生きることへの勇気になりました。


この町が好きでも嫌いでもなかった・・・
今は津波で壊されてしまったけれど、その町が大好きだと言えるまでになっていく人の心の動きが、この映画の中には描き出されています。

期間限定のラジオ局「FMみなさん」は今年の3月末で活動を終えました。町の財政が厳しく継続が不可能であることが理由でした。
41日から9人のスタッフの皆さんは無職になりました。
そして、それぞれの新たな道を歩き出しました。


開局当時18歳だった元スタッフの佐藤千尋さんは、
「マスコミの仕事にずっと関わっていきたくて、登米市のコミュニティーラジオ局で働いています。私はやっぱり南三陸町が好きなので町を伝えていきたい」と
笑顔で話してくれました。
南三陸町からの多くの避難者がいる登米市で佐藤さんが伝える情報は、南三陸町から避難している多くのみなさんの心の元気の応援になることと思います。


若い男性スタッフだった方は、
「“FMみなさん”の仕事をやれてよかったです。この経験を活かしていきたいと思っています」と話していました。

会場に来ていた60歳くらいの女性は
「私はここに避難していたんだもの・・・」
と言葉を詰まらせました。

「復興」の道のりは遠く、険しい…何世代にも渡るものになるでしょう。
「私はこの町が好き」と語る人がたくさん現れることが
町の復興のエネルギーにつながるのかな? と感じました。


「ガレキとラジオ」は、来年全国で公開される予定です。
825日(土)からは、仙台と利府の映画館で先行上映が始まっています。

「明日を信じる力」になる映画だと思いました。
ぜひ、ご覧ください。


南三陸町復興ドキュメンタリー『ガレキとラジオ』公式サイト



(取材日 平成24818日)