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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年7月18日水曜日

2012年7月18日水曜日18:04

丸森町に行ってきました。
new-Tです。

丸森は個人的に非常に印象深い所です。
もう20年前になりますが、毎年夏になると必ず丸森町にお邪魔しては芝居の公演を打っていました。
場所は丸森町役場前のグラウンドです。
テントを張って芝居をやるわけです。
いつもお客さんは鈴なり状態。
すごい歓待でした。
それもこれも地元で実行委員会を組んでいただいたSさんのおかげでした。

それはともかく、個人的に印象深いといっても丸森町役場の近辺しか、ほとんど知らなかったのです。
それがよくわかった今回の取材でした。

「いきいき交流センター大内」は丸森町の南部、福島県との県境に近い所にあります。




「いきいき交流センター大内」のオープンは平成18年4月1日。
地元農産物、加工品、民芸品などが売り場に所狭しと置いてあります。

併設して地元商店街の出張販売店「鹿狼山いちば」とパン工房彩々、農村レストラン味の里があり、
スタッフは10名。
会員200名、生産者160名ほど。















しかし、丸森町は福島第一原発事故による放射能の影響を、
たとえその影響が無いとしても風評被害というかたちで受けている地域でもあります。

「いきいき交流センター大内」を管理運営する大内活性化施設管理組合の組合長、塩沼邦夫さん(69歳)にお話を伺いました。

「なんといっても大内の名産は山菜、たけのこ、自然薯(じねんじょ)、えごま油だね。だけど、原発事故以来、売り上げが20パーセントくらい落ちたんだよ」
「葉物の野菜が売れなくなったね。仙台からのお客さんが来なくなってしまった」
「食品は追跡調査しないとどんな影響が出ているのかわからないし、放射線は困ったもんだ」
「でも、ここに入荷される野菜は線量計で測っているから安心だけど、消費者にそれを説明するのはむずかしいよね」
「時が解決するんだろうけど、安心だとわかるまでここで頑張りますよ」
「丸森の野菜は大丈夫だよ、安心して食べてください」

笑顔で締めくくった塩沼さんでした。

ホワイトボードには「愛するいきいき交流センター大内
笑顔でつなげよう」と書いてあります
狼が天に向かって復興の雄叫びを上げる

「いきいき交流センター」の定休日は毎週火曜日。
出張販売店「鹿狼山いちば」は土・日・祝日だけの営業になります。



次いで、丸森町大張地区に取材です。
大張地区は丸森町の南西部、白石との市境にある山の中です。
ここも初めて来る場所です。

日本百棚田に数えられる大張地区にある沢尻の棚田

来てみると、山の中、山頂にこんな集落があるのかとびっくりしてしまいました。

長いくねくねした坂道を上った所にあったのは町づくりセンターや小学校、バス停・・・・・・

どこかで見た風景だな、
そうだ微笑みの国・ブータンだ。

ブータンにはもちろん行ったことはありませんが、映像で見たことのあるブータンの風景のような。
あるいは宮崎駿のアニメの世界、架空の町や村がこんな感じだったなあ、などど車を運転しながら思ったのでした。
どちらもおだやかな気質の住民が作る場所です。
そんな世界があらわれました。

人口946人(平成23年)世帯数289世帯。

「大張物産センターなんでもや」は平成15年12月オープン。
地域を守る高齢者向けコミュニティ店として大張地区の住民出資型店舗として開設されました。



いただいた資料によると自治体、マスコミ、出版関係の取材が多く、店長の佐久間憲治さんの出張講演やイベント事業、イベントへの出店など精力的な活動を展開しているようです。
関東・関西からの農産物への注文も多いし、県内外からの視察者も多いようで注目を浴びている施設なんですね。

今回の取材では店長の佐久間さんが不在だったので、スタッフの佐藤美幸さんにお話を伺いました。

「この地区唯一の農協の購買部が無くなり、それからしばらくして小売店も廃業、と困っていたときに丸森町商工会大張支部が中心になって<なんでもや>が出来たんです」
「ここは山あいの地域ですから高齢者の人たちは買い物が大変すよね。だから軽トラックの保冷車で移動販売も始めたんです」


取材に応じていただいた佐藤美幸さんは店長がいないので顔のアップは遠慮しますということでした

原発事故のことを聞いてみました。
「たけのこは出荷停止だし、シイタケ農家は原木を使えないので、やむなく廃業しました」
「やっぱり風評被害の影響は大きいですね」
「損害賠償のことや原発関連のことは役場がきちんとやってくれているから信じて任せています」
「親が元気をなくしたら子どもも元気をなくします。とにかくこの大張が好きだから住んでいるので、私たちは前向きに生活していきます」
佐藤さん、明るい笑顔で答えてくれました。

ゆったりとした時間の流れる農業の里、丸森町の皆さんは、しかし、この現実に真っ向から挑んでいるように感じられます。
生きていかなければならない。
めげてられっか、負けてられっか。

穏やかな笑顔の中にそんな内心の強い思いが感じられる方々との出会いでした。

「どうぞあそびさきてくなぃ~ん」



いきいき交流センター大内
〒981-2501 宮城県伊具郡丸森町大内字町西7

大張物産センターなんでもや
〒981-2302 宮城県伊具郡丸森町大張川張字宮田23-3

(取材日 平成24年7月12日)