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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年7月12日木曜日

2012年7月12日木曜日10:32
えみです。
今回で2回目の投稿です。

7月8日の日曜日に山元町の応急仮設住宅で、津波で罹災した写真を返却する事業「思い出の写真返却会」が開催されるとのことで、山元町高瀬合戦原にある「町民グラウンド応急仮設住宅」の集会所を訪問しました。

山元町は宮城県の沿岸部の最南端に位置するので比較的温暖で、イチゴやリンゴ、ホッキ貝が名産の町です。

東日本大震災では、町の面積の40%に津波が押し寄せ、人の住める場所(可住地)の62%も浸水したため、たいへん多くの犠牲者が出ました。
震災後からは自衛隊により懸命の捜索活動が繰り広げられていましたが、倒壊した家屋などを取り除く作業のうちに瓦礫の合間から多くのアルバムや写真が発見され、隊員たちが集めて一時保管をしていました。

「これらの写真を何とかしなければ!」

作業にあたる誰もがそう思っていた時に、手を挙げたのが日本社会情報学会(JSIS)のボランティアの人たちでした。

元々は、被災地の失われたインターネット環境を取り戻そうと山元町にやって来た日本社会情報学会の人たちでしたが、泥にまみれた沢山の写真を目の当たりにして、

「とにかく早く洗浄しなければ腐敗が進み痛んでいくばかり。洗浄で綺麗になった写真をデジカメで撮影し、画像のデータベースを作れば、効率的に持ち主を探せるはず」

と考えました。
こうして立ち上がったのが、「思い出サルベージ」プロジェクトです。

日本社会情報学会(JSIS -BJK) 災害情報支援チーム
http://jsis-bjk.cocolog-nifty.com/blog/


この計画に他のボランティア団体も賛同し、修復作業に参加してくれました。
多くの人たちが大変な苦労を重ね、75万枚もの写真がきれいに洗浄され、オリジナルの写真はポケットアルバムやカタログに整理され、データベースで検索できるようになりました。

(ここに至るまでの苦労がどんなに大変なものだったのかは・・・・・・、日を改めて報告します)

アルバムは、ふだんは仮設住宅から車で10分ほど離れた『ふるさと伝承館』で公開されていますが、高齢の方や移動手段のない方がいつでも気軽に訪れるというわけにはいきません。そこで、週末に仮設住宅団地に出張して返却会を行うことになったそうです。


その第1回目が中山地区で先月開催され、今日は2回目の実施です。


返却会は10時の始まりとともに大賑わいです。

発見されたエリアごとに並べられたアルバムを、黙々と1ページずつめくっていく人。

知り合い同士で連れだって訪れ、写真の光景に思い出話を咲かせる人たち。

自分のアルバムを発見してホッとする人。

何かに感じ入ったように目を閉じる人。

一緒についてきた幼い子どもたちは、はしゃぎ回っていました。



いちご新聞
地元の情報が読み取れる、地域発行のいちご新聞
地域の人々にお知らせする『思い出の写真返却会』の案内ポスター

懐かしく楽しかった思い出が沢山つまった卒業アルバムも
印刷配布されます。








仮設店舗には理容室、日用品雑貨屋、ラーメン屋さんが入っていた。


仮設店舗は遠くまで足を運べない人にとっては非常に助かります。        
また地域の交流の場としても使われていることでしょう。






集会所の壁にはたくさんのボランティア案内が掲示してありました。
宮城県の復興のために全国からたくさんの方々が応援に駆け付けてくれているんですね。
ありがとうございます。


写真やアルバムは自衛隊員の方々が見付け出したエリアごとにファイルされています。
しっかり管理することによって、写真がバラバラにならないので、
訪れた方は比較的速く、見つけることができます。



写真出張返却会は今回で2回目。
1日で60人くらい訪れています。
山元町民と遠い県外に引っ越した人も写真やアルバムを探したくて来ているそうです。




本人の顔写真をパソコンに登録すると
顔を認識して写真を探すことができる画期的なシステムです。


20年前に撮った娘さんの結婚式の写真を見付けて喜ぶ、甲州ミキ子さん。

今日、初めて訪れた城内よし子さん。
なんと115枚もの思い出の写真を見付けることができました。
「今日は、いい日だ」と喜んで話してくれました。


持ち帰り受付表に名前を記入したら、写真を持ち帰ることができます。

この日参加した「思い出サルベージ」のメンバー。
後列左から新藤さん、京都大学の大学院生で毎月通っている溝口さん、
受付を担当した、山元町役場の佐藤さん、
そしてスタッフの方々。


そして、本日の感想。。。。。。

家族や友人たちとの思い出がたくさん詰まった写真やアルバムが津波によって流されてしまい、
自分たちの記憶の中からも消えてしまうのは、とても悲しいことだと思います。


一度は失いかけた写真が多くの人の手によって再び、持ち主さんへ帰ってくる。
人と人とのつながりによって、被災地の方々に少しでもお役に立てた時の、
ボランティアの皆さんの笑顔は、素敵でした。
心あたたかい皆さんを取材できて私も幸せでした。

ありがとうございました。





「思い出の写真返却会」は、これからも順に行われていくそうです。
ココロプレスでは、情報が入り次第お知らせしていきます。



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「思い出サルベージ」の活動会が東京で開催されます!

思い出サルベージ活動報告会★

  日時:8月4日 13時半~(予定)
  会場:東京・秋葉原 アーツ千代田3331
   ※入場無料


(取材日 平成24年7月8日)