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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年2月23日木曜日

2012年2月23日木曜日14:38
おはようございます、ホイ・コーロー先生です。
あいにく、みぞれが降る中での取材になってしまいました。
朝の9時過ぎ、私は高速バスの中にいます。本日向かう先は、蔵の町で有名な村田町です。

この地の被害が報道されることはほとんど無かったと思いますが、色々調べていくうちに地震の影響、特に蔵への被害が大きい場所です。
本日は村田町から2件お伝えします。

1件目は、お酒好き、特に日本酒が好きな方なら分かるかもしれませんが、『乾坤一(けんこんいち)』で有名な『有限会社大沼酒造店』さんにお邪魔します。
お話を伺うのは、取締役の久我健さんです。


(乾坤一の大きな看板が目印)

「企画とかではないんですけど、貯蔵、仕込み蔵の被害が大きく、改築工事を行っています。現在は仕込みの最盛時期なので中断していますが、出荷が終わった5月頃からまた工事を再開します」

例年なら10月から酒の仕込みが始まって4月頃に終わるところを、工事の兼ね合いもあって仕込みが1カ月ほど遅れている、でもなんとか大丈夫そうだと話していました。

「うちは地元の業者に頼んでるんですけど、なかなか建築関係の人が不足していて、民家の方で手一杯だから、いつ頃終わるかまだわかんないですね。そもそも、建て替えか改築かでもかなり悩みました」

蔵の被害は想像を超えていました。
建て替えか。蔵の素材を残しながらの改築か。
2つの選択肢がありましたが、伝統ある蔵を活かしながらできないかと建築の人と相談し、何とか蔵の柱とかを残しながら改築工事ができるという結論に至りました。蔵を残したかった久我さんたちの思いが通じたのです。

あの日。
3月11日は、特別な日になる予定でした。
「ササシグレというお米を使った日本酒の最初の搾りの日でした。ササシグレを作ってくれた農家さん、社長、あとテレビの取材の方たちを待ってた時に、あの地震でした」

地震は蔵もタンクも、そしてお酒自体もダメにしました。
梁がタンクの中に落下し、仕込み中のもろみ2本分を破棄。ビンの日本酒は、800~900本破損。タンク自体も2本倒れましたが、中のお酒は無事だったそうです。


(震災当時の写真。写真に写る光景は現実です)


「結局、ササシグレの搾りは予定日より遅れて搾れることは搾れたんですが、本来の味とは違っていたので『3月11日搾り』っていう名前で出荷しました」

今後についても伺いました。
「もう一度ササシグレをちゃんと搾りたいです。去年は納得できる味ではなかったので、ちゃんとしたササシグレを搾りたいですね。改築した蔵も100年~200年続いていけるように作ってもらったんで、良い酒をこれからも作り続けていきたい」

※ちなみにササシグレは、ササニシキの父親に当たる品種だそうです。


(全国の皆さんに感謝と意気込みを込めてのメッセージ)

取材も一段落した後、今回特別に仕込み蔵や製造過程の場所を案内していただきました。
所々壁が崩落していたり、工事の途中の所もあったり、まだまだ傷痕は残っています。


(フルーティーな香りが鼻を通り抜けていきます)


(真新しい床板が震災の大きさを現わしています)


(こういったタンクが横倒しになったりしていました)

私自身、陰ながら応援していけたらと考えています。

※大沼酒造店のお酒に興味がある方はぜひお問い合わせください。
宮城県柴田郡村田町字町56-1
TEL 0224-83-2025
FAX 0224-83-5689

(平成24年2月23日)