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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年2月13日月曜日

2012年2月13日月曜日13:00
こんにちは、石巻よりアオキです。
本日は、石巻市、牡鹿半島の小網倉浜に来ています。

牡鹿半島の小網倉浜。太陽の光が海に跳ね返り、眩しいです。

震災前にはたくさんの漁船が係留され、浜のすぐそばにはカキ剥き場などがありました。
しかし、小網倉浜も津波により甚大な被害を受け、建物の姿はありませんでした。

この日、小網倉浜で「石巻市牡鹿ボランティア」の皆さんが活動していました。


2012年1月26日、林の整備の様子です。



「石巻市牡鹿ボランティア」は、ボランティア団体「Pikari支援プロジェクト」を中心とする、石巻市牡鹿公民館を拠点に活動しているボランティア団体です。

この日の活動は、林の整備です。
震災から10カ月を過ぎた今でも、津波により流された瓦礫はこの林の奥に取り残されているそうです。
木々が密集する入り組んだ林を突き進んだ瓦礫は、そう簡単に撤去できるものではありません。
そこで、この場所の瓦礫撤去がスムーズかつ安全に行えるようにと、下準備として林の整備を行います。
この地で生活する方々や牡鹿半島の環境にとって、このような細かな環境整備はとても大切です。


林を抜けると海があります。冬の浜辺での活動です。

お話を聞かせていただいたのは、「Pikari支援プロジェクト」の遠藤太一さん。
「石巻市牡鹿ボランティア」を立ち上げ、地域の復旧のため、活動の指揮を取っていらっしゃる方です。

「“マイナスからゼロまでの復旧・復興のお手伝い”をしていきたいと考えています。 なるべく、自分たち目線で物事を見るようにしています。 自分たちがこの地に住んでいたら、どういう風に片づけがされていたら過ごしやすいかな、という目線で考えながら活動しています」と、遠藤さん。

遠藤さんは横浜出身の方で、震災当時は東京で、交通事故の後遺症を治療しながら、会社オーナー、イベントの企画、カメラマンなどをしていました。
震災時、東京都内でも経験のないほど大きな地震やその後の火事がありました。
知人や友人の安否を確認しようにも、情報が混乱していました。
やがて、東北での津波到達の報道を知り、
「このままで大丈夫なのだろうか」
と、知人と共に物資を集め、被災地の各地に送ろうといち早く動き始めました。

しかし、石巻市では治安が悪化しているという情報も入ってきました。果たして無事に被災地の方々の手に、ちゃんと物資が届いているのか……被災地に友人がいたため、連絡してみました。

すると、こんな返事が返ってきました。
「わざわざこんな所に来なくていい。 むしろ大変な思いをするから……」

被災地の方々が大変な思いをしていることを知っていて、何もしないわけにはいかない。そうした想いから現状把握のために実際に被災地へ足を運びました。

3月下旬に石巻入りし、情報を集め始めた遠藤さん。
当時、郡部についてはほとんど情報がなく、状況がわかりませんでした。 
「状況を石巻市に報告するためにも、雄勝と牡鹿、この2カ所に物資を持ち込みながら、実際に行ってみましょう」
と、自ら情報を求めに向かいました。石巻の中心地との往復を始めたのです。

こうした遠藤さんの勇気ある積極的な行動がきっかけで、被災地最前線での復興・復旧に向けた活動が始まりました。
そして、牡鹿総合支所の木村富雄さん、成澤正博支所長をはじめとした役場の方に受け入れていただき、役場の災害対策会議では自衛隊の萩知幸連隊長、石巻広域消防、警察、水道事業団との連携を取ることができました。この連携は、遠藤さんの後の牡鹿半島での活動に大きく影響しました。

遠藤さんが活動に当たり、心掛けていること、それは
“モラルを持った行動、そして地元の風習をしっかりと把握して動くこと”
地元に密着した活動、さらに、外部の良い要素を持ち込めたらもっと良い街ができると考えていらっしゃいます。

「牡鹿の街が3月11日以前の、もっともっと人がたくさんいた時のようになれればいいなと思います。 経済面での動きが新しく起こるような活動にも力を注ぎたいと思っています」と、遠藤さん。

遠藤さんは「牡鹿復興支援協議会」にも参加しており、石巻市鮎川浜にある仮設商店街「おしかのれん街」や、地元のお祭りなどの地域に密着した復興の活動にも力を入れていらっしゃいます。
「おしかのれん街」には、遠藤さん自らが企画したお店が3店舗出店しました。あらためて記事を書きますが、どれも地域の声を取り入れたお店です。

そして、牡鹿半島には魅力がいっぱいあると、遠藤さんは話します。
「せっかくの良い海とたくさんの良い資源があるので、これ以上過疎化を進ませないような活動をしていきたいです」
牡鹿からの活気のある情報の発信と、外からの新たな人の出入りが生まれるように願いを込めて活動しています。




活動を続けてきて、地元の皆さんとの交流も生まれました。
「この牡鹿半島では、美味しいものがたくさん食べられます。 地元の皆さんには、非常にお世話になっています。 これからも、宜しくお願いいたします」
と話す遠藤さんの言葉に、牡鹿半島を愛する温かい気持ちも感じられたアオキでした。

“牡鹿の底力にこうご期待”
牡鹿半島に住む地元の方々や、ボランティアの仲間内でも信頼が厚い遠藤さん。
そこには遠藤さんの、人と街を思いやる熱い気持ちと、現実をきちんと見極め活動する姿がありました。

「石巻市牡鹿ボランティア」の活動内容はとても広く、地域と、地元の方のニーズに合わせた、柔軟な対応で活動されています。
雪の日も、海風が冷たい冬の浜辺でも、元気な牡鹿半島になる日を目指し、毎日活動します。

現場に行き、見て、感じたこと…それは、まだまだいろんな新しい考えや、支援が必要だということでした。

全国の皆様、これからも、どうぞ温かい応援をよろしくお願いします。

(平成24年1月26日)