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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年1月22日日曜日

2012年1月22日日曜日21:43
「こんにちは~ ボランティア団体の者です~ いらっしゃいますか~ お米と野菜を届けに来ました~」

どんよりとした冬空の下に、明るい声が響きます。


ココロデスクです。
ここは石巻市にある仮設団地。
今日は、1月10日にアオキが報告した「ボランティア支援ベース絆」が取り組んでいる活動の一つに参加しています。

昨夜降った雪のせいか、足元が冷え込みます。


活動の名前は「サンライス元気村プロジェクト」
毎月1度、仮設住宅等で一人暮らしをしている65歳以上の高齢者を訪問して健康状態や困りごとをお尋ねし、3キログラムのお米をお届けする活動です。

石巻市内には約7,200戸の仮設住宅がありますが、そのうち1,000世帯以上は高齢者の一人暮らしだといわれます。
それでなくともお年寄りの一人暮らしは心配なものですが、仮設住宅の住環境ではなおさらです。
必ずしも同じ地区から移転してきたわけでもないため、隣近所同士のお付き合いもなかなか広まらないそうです。

阪神淡路大震災の際には、仮設住宅で誰にも看取られずにひっそりと亡くなるお年寄りが、少なからずいらっしゃいました。そんな状況を何とかしよう! と、ボランティアの人たちが神戸の仮設住宅で2年間にわたって一人暮らし高齢者のお宅を訪問し、米をお届けしました。



1戸ずつ声を掛けていきます。


「サンライス元気村プロジェクト」には、その活動に参加したメンバーの経験が生かされています。

お年寄りを訪ねるたびに、「米びつの残りがわずかになると心細い」という声を聞いたそうです。お年寄りにとって米袋は重たすぎて買いに行くのも大変なことだとも知ったそうです。そんな声に触れるにつけ、「数ある物資の中でも、米はお年寄りにとって特別なものなのだ」と、メンバーたちは実感したのだそうです。

お届けする米は全国の賛同者から寄せられた支援カンパによって調達されますが、この「サンライス元気村プロジェクト」には、ユニークな特徴が一つあります。

それは、1袋1袋に、賛同者一人一人が書いてくれた直筆のメッセージカードが添えられることです。

「たくさん食べて たくさん笑って 元気に過ごしてください」
「学校でメッセージを集めて石巻に送ります」

カラフルで心のこもったメッセージカードには、賛同者の住所とお名前も記されています。
受け取った方が手紙で感謝の気持ちを伝え、元気であることを賛同者に直接報告できるように。



素晴らしいアイデア! そうココロデスクは感じました。

匿名の寄付は、奥ゆかしく、日本文化の美徳ともいえる。
けれども、見ず知らずの人とはいえ、いや見ず知らずの人だからこそ、
贈り主から「一人の人間としての」直接のメッセージをもらえれば、一層うれしさが増すだろう。
直接にメッセージをやりとりすることによって、人と人とのつながりがより確かなものになるはずだ。

カラフルで心のこもったメッセージですね。



「サンライス元気村プロジェクト」が最初に訪問活動を開始したのは、昨年11月8日でした。
一人暮らしの高齢者宅ではないかと思われる1,000戸余りを一回り訪問し終えたのは、年が明けた1月21日。つい昨日のことです。回ってみると不在のお宅や引っ越したお宅も多く、実際にお会いできたのは約300戸だったそうです。

そんなわけで、今日からは2回り目。前回お会いできたお宅を訪問しつつ、お会いできなかったお宅にも再度チャレンジする作戦です。

今日は週末ということもあって、全国各地から泊りがけでボランティアが集まりました。
総勢20名+ココロデスク。

現地に到着すると、5班に分かれて行動開始です。
ココロデスクは、東京から週末ボランティアに来たヨシミさんの班に配属されました。

前回の訪問結果を読み返して、チェックポイントを確認します。


班をさらに2人ずつに分けて、一覧表と団地の案内図を頼りに1戸ずつノックしていきます。


留守だったお宅には、訪問したことを伝える書置きを残して帰ります。

ちょうどこの時間は、団地の集会所で「蕪の千枚漬け」を漬ける催しが開かれていたせいか、どうもお留守のお宅が多いみたいです。

在宅していても、お出にならない方もいらっしゃるそうです。
人それぞれお考えがあるので、それはそれで仕方のないことでしょう。
お元気でいらっしゃることを願い、次のお宅にお声を掛けます。


この日はネギとホウレンソウもセットにしてお届けしました。

結局、この午後の2時間余りの間に10数戸をノックして私がお会いできたのは、2人の男性と1人の女性でした。
3人ともお元気で生活している様子だったので、ひとまず安心しました。


「お茶っこしていがいん」と家の中に招かれることもあるそうです。

「自分で買い物に行けるから、大丈夫だよ」
と米のお届けを辞退される方もいらっしゃいました。
でも、「お元気な様子を見せていただきに来たんですよ」と説明すると、快く受け取ってくださいました。

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2時間余りの訪問活動を終えてベースに戻ると、米の計量と袋詰めの作業が待っていました。

最初のうちはなかなか、ピッタリの量を手際良く詰めていくことができません。

お一人がひと月に食べるおおよその量を3キログラムと想定して、米袋に小分けします。
この米は、安心安全な米づくりに取り組んでいる農家が生産したものですから、被災者の支援だけでなく、生産者の応援にもつながる仕組みです。


その傍らでは、班のリーダーたちが額を寄せ合って、今日の活動の成果を集計しています。
参加するボランティアは毎回顔ぶれが変わるため、お年寄りお一人お一人の様子をきちんと記録して引き継がなければ次にお伺いした時に正しい判断ができなくなるので、ピリピリした空気さえ漂っています。

活動成果の集計と記録には、正確さが求められます。

ひとしきり作業が終わると、その日活動して感じた課題などを皆が出し合って話し合います。
昨日出されたばかりのアイデアで、早くも今日、取り入れられ実行されたものもあるそうです。

東京組は4時半には出発する予定でしたが、もう5時を回ってしまいました。

この日は、東京など県外からの参加者がほとんどでした。
東京まで自動車に相乗りして帰るメンバーの中には、都内で解散した後、終電車に間に合うかどうかという人もいましたが、出発予定の時刻を過ぎても熱心に話し合いに参加していました。


皆さん、とっても寒い中をお疲れさまでした!!

こんな一所懸命で気持ちの良い人たちが、代わる代わる、繰り返し繰り返し、ここにはやって来ます。
自分が使える時間と力を持ち寄って、自分にできるやり方で。

ココロデスクがこの日参加した訪問活動は、特別な技術や資格が必要なものではありませんでした。
訪問先のお年寄りの気持ちをよく考えて、じっくり丁寧にお話を聞くこと。
求められたのは、ただそれだけだったと思います。


「孤立したお年寄りが一人でも少なくなるように。もっともっとたくさんの人が参加してほしい」
リーダーの白石記一さんは呼び掛けます。

はい。ココロプレスも、微力ながらお手伝いをします。

「サンライス元気村プロジェクト」は日常的に行われていますが、今回のように週末に集中的に活動する『サンライス元気村大作戦』が、次は2月18日・19日に開催されます。

皆さん、暖かく着込んで、一度参加してみませんか?


 「サンライス元気村プロジェクト」
http://ishinomakizuna.net/project_sunrice.html


(平成23年1月22日)