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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年1月11日水曜日

2012年1月11日水曜日19:21
読むたびにうっとりしてしまうブログがある。
その言葉たちを目にするたびに、得体のしれない温かさに包まれるブログがある。
スコップ団―
3.11、大切な友人を亡くされたことがきっかけで立ち上げられたその団体の軌跡を、momoは震災直後から追っていました。
「友達を助けに行くのに、それをボランティアって呼ぶかい?」
自分の活動をボランティアと位置付けすることなく、「瓦礫の家を、キレイにしてくるだけさ」とcoolに言い切る平団長。
目がハートになるのをmomoは必死でこらえ、仙台市栗生にあるスコップ団事務所にて、ココロデスクと共に平団長からお話を聞きました。




スコップ団誕生 ―子どもたちが見て、カッコイイと思う活動をしたかった


国内はもとより、世界中にファンを抱えるスコップ団団長、平了(たいら りょう)氏、33歳。
平成22年、宮城県宮城郡利府町在住の横山由宇人(ゆうと)くん(当時5歳)の心臓移植手術のニュースに心を痛め、、「由宇人くんは僕らの子どもの親友になるかもしれない」というコピーのTシャツを作って販売し、その売り上げ金をすべて義援金に投じました。


平団長がデザインした「ゆうとくんを救う会」Tシャツ
母性本能が強いゴリラが意匠
バックには賛同してくれた企業名が名を連ねる
※現在こちらのTシャツは販売しておりません











募金活動が終わって1年が経った頃、「たくさんの支援者がいる中で、会いにきてくれたのは、後にも先にも平くんだけなんです」と、ゆうと君の父親である横山慎也さんが平団長の元を訪れます。
「俺は、小さいころ、大人になったら子どもたちを救うヒーローになりたいと思っていたんだよね」
そう言って、平氏は恥ずかしそうに笑います。


写真左からスコップ団副団長芳賀氏、2代目団長横山由宇人くん、団員佐藤氏

  2011年3月11日。栗生の自宅で被災し、ライフラインがすべて止まった暗闇の中で、大切な友達の安否に翻弄。2日後、大切な友人が亡くなったという知らせが平氏のもとに届きます。
真っ暗な部屋で、息子たちの前で声をあげて泣きくずれ、耳を疑うほどに膨れ上がる犠牲者の数に、心も言葉も失う絶望の日々。
その頃、亡くなった大切な友人の三女が誕生日を迎えると知り、平氏はひとつの決断をします。

ママを奪った瓦礫を、俺たちが何もなかったものにしてやる」

3人からスタートしたスコップ団。
そこには感謝や謝礼金は存在せず、残された宮城の子どもたちの未来に贈る、カラダを張ったプレゼントとして平氏はスコップ団を結成。その後、世界中から、平団長のもとに結集することとなります。




団長が手掛けるふたつのプロジェクト 「smile for birthday」「dogwood」

スコップ団の活動と同時進行させているプロジェクト「smile for birthday」
先に記した亡くなった友人の子どもの誕生日がきっかけとなり、チロルチョコさえ手にはいらなかった過酷な時期、被災地でバースデーケーキで祝うことができない子供たちの誕生日に、ケーキを届けて回りました。
「震災当時は、被災で我を失った大人たちの横暴さがやけに世間を賑わせたけど、そんな大人たちばかりじゃないんだという姿を、子どもたちに見せたかった」
平氏は、道場で子どもたちに武道を教えており、生徒たちの誕生日にも忘れずにケーキを届けます。
「やっぱり平団長、大スキ!」
「俺も、おまえたちを愛してるよ」
震災で受けた恐怖に、笑うことを忘れていた子供たちの笑顔。子供たちから送られる真直ぐな視線。
「俺の息子たちは、その子どもたちが将来付き合うかもしれない。現状だけの関わりだけですべてを決めつけてしまうのは、自分と子の未来をシャットアウトするだけだ」
もし、平氏が感謝されたいことがひとつだけあるのだとしたら、平氏へ贈る「ありがとう」は、未来を担う子供たちの笑顔だけなのかもしれません。

                                  ▼「smile for birthday」 ココロプレス団員(!) by マイク 
             http://kokoropress.blogspot.com/2012/01/blog-post_21.html

平成23年3月下旬、動物の救済活動を続けていた平氏は、仙台市内の田んぼでイルカが打ちあがっているという知らせを受け、田んぼにたまった海水でもがくイルカを救出します。


                                   (写真提供 dog wood)













 事務所にほど近い「dogwood」は、被災したペット達を保護しているアニマルシェルター。
「僕たちのパパやママは僕たちを見捨てたの?」
「大丈夫だ。俺たちがいる」
その時にはわからない事実。遠い未来、あの時、あの大人は、あの人間たちは僕たちを助けてくれたという気づき。
「あの時、ヘンなおっさんたちが僕を助けにきてくれたな。パパやママは忘れてしまったかもしれないけれど、俺たちは忘れてなかったからなって、いずれ気づいてもらえたらいいですよね(笑)」
団長、ペットたちは覚えています。地震警報が鳴り響く中で、自分たちを助けにきて命を失った飼い主のことを。胸をかきむしられる想いで、自分たちを置いて避難せざるをえなかった人間たちの涙と、あなたたちの優しさを。
平氏は、人間と同じように傷ついているペットたちの保護活動を、現在も続けています。

▼「dogwood」
 http://kokoropress.blogspot.com/2012/01/dogwood.html

ペギニーズの楽太郎君とともに

現在団員は、世界全国併せ2600名(!)8歳から78歳までの会員がスコップ団に参加しています。参加国も、現在はフランスにまで及び、会員の半分以上を女性が占めます。
260件近くに及んだスコップ活動も1年を節目にそろそろラストスパート。
翌日に訪れる巨大地震のことなど、誰ひとり微々たりとも分からず、あたりまえの日常をあたりまえに過ごしていた東日本大震災前日の3月10日。
「人生のような花火を、一番感謝すべきだったあの日に咲かせたい」
平氏は、スコップ団のラストイベントとなる花火大会にこの日を選びます。


主催/「天国にぶっ放せ!」鎮魂花火打上実行委員会
後援/宮城県、仙台市、山元町、エフエム仙台
特別協力/スコップ団


 スコップ団ラストイベント「天国にぶっ放せ!」
ー2012年3月10日 泉ヶ岳スキー場  午後5時半スタート

避難所から初老の一人の女性を車に乗せ、スコップ団の物質倉庫へ案内した時、平氏は、その女性が夫と喧嘩し、「行ってらっしゃい」という挨拶もせず見送った先で、夫が津波にのまれ命を落とした話を聞きます。

「私の一番の後悔は、備蓄を蓄えておくことじゃなかったの。もし、運命で彼が死んでしまうことが避けられなかったとしても、あなたを愛していたってそう伝えたかったの」
「分かった。考えます。チカラをつけます」
「その時は、私は元気だよって彼に伝えたい」


東日本大震災での死者は、行方不明者含め、全国で19,238人。(死者数15,844人、行方不明者数3,394人)(平成24年1月13日現在・警察庁まとめ)
その数に近い2万発の花火を打ち上げるイベントが、3月10日5時半から泉ヶ岳スキー場で開かれます。

「俺はどうしても、2万発という数の花火を空に打ち上げたい。俺たちは元気にやっている、だから安心してくれ。そんな想いで天国へ行かざるをえなかった2万人近くの命ひとつひとつに、俺たちの花火を贈りたいんだ」




ヘイ、スコップ団。おねがいです。どうか私にも、あまりにもかっこよすぎるあなたたちを応援させてほしい。
「助かります。ありがとう」握手を交わした団長の力強くて温かい手。

ありがとうは、3月11日前夜、2万発の花火の下で。
ありがとうは、愛していた、そして今でも愛している、東日本大震災で犠牲になったすべての人たちへ。
ありがとうは、自分の命を守ってくれた、夜空のムコウで宮城の未来を信じ、見守ってくれているすべての人たちへ。 
団長に陸前愛子駅まで送ってもらった車の中で流れた曲「星に願いを」
それは、このイベントの成功を予感させる暗示の曲に聴こえました。
(パネル展を見ているときにも、やはり同じ曲が・・・・)


平 了団長   スコップ団事務所ガレージ前にて


当ブログでは、スコップ団ラストイベントとなる「天国にぶっ放せ!」成功への軌跡を、本日の取材続編含め、 3回シリーズで連載します。
行くぜ!  ラストスパートスコップ団!


(平成24年1月11日  震災から10ヵ月目の雪の日に)


▼スコップ団vol.2「安心させてやろうぜ。2万人の天国の仲間を」
http://kokoropress.blogspot.com/2012/02/2vol2.html

▼スコップ団最終章vol.3「天国にぶっ放せ!」
http://kokoropress.blogspot.jp/2012/03/vol3.html



現在、S-PALスクエアにて、スコップ団の軌跡を追ったブログ展を開催中      
【MEMO】
平 了(たいら りょう) 
スコップ団団長
昭和53年年5月12日生 仙台市出身 宮城教育大学卒
株式会社ワークオン、平総合企画代表取締役
趣味:バンド、バイク、アウトドア
好きな言葉:ドンと行きたい、なるべくなら

スコップ団ブログ 
「どうせ地球のチリだからな」


みんな来てね!
スコップ団ラストイベント
「天国にぶっ放せ!ー Shooting up to Heaven」
http://blog.goo.ne.jp/cheapdust
■当日は、一般の方のご来場は交通規制により不可となります。
■各自治体を通じての、仮設住宅にお住まいの方や大変な目に遭われた方のみのご招待です。
■仙台駅前の「青葉ビジョン」にて生中継、およびUstreamでの映像配信はなされる予定です。