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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年1月29日日曜日

2012年1月29日日曜日18:40
new-Tです。

今回は2月11日初日を迎える仙南地域の子ども劇団、AZ9ジュニア・アクターズを紹介します。
手前味噌ですが、わたしはこの劇団に16年間16本の戯曲を書きおろしていて、いわば座付き作家ということになります。

まずAZ9ジュニア・アクターズのことを説明しましょう。
以下略してAZ9とします。

AZ9は仙南地域の阿武隈川(A)と蔵王連峰(Z)の環境を共有する9つの自治体2市7町(白石市、角田市、蔵王町、七ヶ宿町、大河原町、村田町、柴田町、川崎町、丸森町)の小学校4年生から6年生で構成された児童劇団です。

平成5年(1993年)に結成され、毎年6月小学校4年生を対象に募集、オーディションを経て劇団メンバーとなります。

総合芸術である演劇への参加を通して、仙南圏域の将来の文化活動を担う人材を育成することと、豊かなコミュニティ作りがこの事業の目的です。

平成12年度には「自治大臣賞」を受賞しました。

AZ9の卒業生は総勢220名を超え、学生や社会人として各方面で活躍しています。

「先生、こんにちは」なんて、たまにAZ9の卒業生に声をかけられることもあるんですが、もうすっかり大人になっていて全然わかりません。

「あの芝居であの役をやりました」

「はあああ!」(でも内心わかっていない)

毎年2月の定期公演は常に満席。
宮城県で一番観客動員が多い劇団と言われています。

そして第19回公演『フレンズ』~蒼い海と碧の山の間でわたしたちは大きな白い大漁旗を上げよう~です。





この戯曲はわたしの震災後初の長編です。

書き出しは昨年8月。

震災から5カ月、少しは客観的に冷静に物事を考えられるようになっていた時期でした。

海辺に住む少女と山に住む少女の永遠の友情を描きました。

震災を忘れないメモリアルと鎮魂(レクイエム)の芝居です。

わたしとずっとAZ9でコンビを組んでいる演出の渡部ギュウさん(47歳)に話を聞きました。


渡部ギュウさん

「オーディションに合格した4年生は元気でしたが、6年生は震災の影響で心がデリケートになっていました」

稽古がなかなか弾まなかったようです。

夏休みの合宿の場所である丸森町は福島第一原発の爆発による放射能の影響を受けており、学校や親御さんがかなり気を付けて合宿を遂行。

8月下旬。渡部さんは子ども達と震災に関して話し合いをしました。
たまっていることがあったら何でも言葉にしよう、というのが目的で雑談形式でやったそうです。

2、3名親戚で亡くなった子がいたり、避難所に泊まった子がいたり、地域の活動に参加した子がいたり。

学校や学級の様子。

転入生が増えた、転校した、先生があまり震災の話をしない、折り鶴や七夕の短冊作り、被災地へのメッセージを贈ったりで、授業や行事も忙しくなった、等々。

でも、この話し合いで子どもたちの心が少しほぐれてきたようです。

子どもたちは物事を深く考えているように思います。

それは時に大人をしのぐ洞察に満ちていることもあり、わたしたちは子どもから多くのことを学びます。
それがこれだけ16年間16本の戯曲を書いてこられた要因でもあります。

わたしたち大人は昔子どもだったことを思い出す必要があるんです。

会話することをどのように教えればいいのか?
言葉という不自由なメディアをどうクリアするのか?
相手とどのように関わっていくのか?

このような問題意識を持って16年間子どもたちを指導してきた渡部さん。

「最近やっと子どもたちが主体性を持ってきました。責任感も出てきたし、自由度が上がっています。」

学校よりAZ9の方が楽しく平和だと子どもたちが言うそうです。
どうも、現在の学校は寛容ということを忘れているのかもしれません。



今回の芝居の主演2人にも話を聞きました。
櫻井愛海(あみ)ちゃんと吉田ほのかちゃん、どちらも小学6年生です。

愛海ちゃん
「このお芝居で絆の大事さをわかってほしいと思います。」

ほのかちゃん
「震災はわたしたちも経験したことだし、被災した人たちも回りにいるので今回のお芝居をやるのは難しいです。でも、この震災を忘れないことが大事なんだと思います。」

2人ともきちんと考えています。

左 櫻井愛海ちゃん 右 吉田ほのかちゃん

震災で茨城県に避難したメンバーもいるそうですが、最後までやり遂げたいと稽古の日にはお母さんが送迎しているとか。

頑張って、あと少しです。

ダラダラしてるとギュウ先生から叱咤の声が飛びます。
毎回見るたび子どもたちの演技に心が洗われる思いがします。

是非ご高覧ください。

えずこホール(仙南芸術文化センター)。
見るたびにダースベーダーを思い出してしまうのはわたしだけでしょうか?


お問い合せは
仙南地域広域行政事務組合教育委員会
TEL. 0224-52-3433

えずこホール(仙南芸術文化センター)
TEL. 0224-52-3004

AZ9ジュニア・アクターズ
http://www.az9.or.jp/actors/

(平成24年1月29日)