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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年1月11日水曜日

2012年1月11日水曜日18:42
今回は、全国から寄せられたボランティア支援に対して感謝の意を伝えるために、
自転車で日本一周の旅を成し遂げた大友忠さんにインタビューしました。

こんにちは、ささかまくんです。

「私自身も被災しましたが、全国からすぐに駆け付けてくれたボランティアの方々、
そしてたくさんの支援にとても励まされ、感動しました。
この皆さんからの素晴らしい善意に対して、何が自分にできるだろうかと考え、
感謝を伝えるために自転車で日本一周の旅に出ることにしました」

201112月に写真と寄せ書きが宮城県庁に展示されました

大友さんは、学生時代に自転車で東北を一周した経験があります。社会に出てからも、分断日本一周を達成しています。
51歳からは世界を廻り、これまで80カ国ほどを走破しています。
こうした実績が認められて、優れた自転車冒険者に贈られるフジグローブ賞も受賞しています。

20109月からは、パリ~モロッコ~アテネを自転車で走破しました。
途中、アルバニア共和国では洪水に見舞われ、軍隊に助けられたそうです。
20111月に戻って来て、ほどなくして起こったのが3月11日の震災でした。

そこで受けた支援への感謝と被災者の方々の励ましのために日本一周の旅を決断した大友さんでしたが、実は大友さんにとって自転車日本一周は30年ぶりのこと。幸い、自転車旅行に必要な道具はギリシャから帰国したままの状態で整っていたので、すぐに出発できました。
こうして201159日、「ありがとう宮城」のゼッケンを胸に、大友さんは自転車で仙台を出発しました。

まず太平洋岸を北上して、北海道へ。そして日本海沿岸を南下して九州に入り、四国から本州の太平洋岸を北上。

出発からおよそ5カ月経った930日、大友さんは無事に日本一周を達成してご自宅に戻られました。
走行距離は全部で約9000キロメートルにもなりました。

「自分でも5カ月で戻られるとは思っていなかった。最低でも1年はかかると思っていました」




大友さんは出発してすぐに、登米市津山町の道の駅「もくもくハウス」でお坊さんたちの一行と出会ったそうです。そして「感謝の気持ちを伝えるために日本一周の旅に旅立ったところだ」と打ち明けましたが、そのことをなかなか信じてもらえませんでした。

「戻って来てからその方たちに挨拶に行ったのですが、それでもまだ信じてもらえず、“どこで引き返してきたのか”と聞かれました」


ものすごいバイタリティの大友さんですが、なんと70歳です!


「旅は、一期一会。感謝の気持ちがどんどん積み重なっていきます。
世界を旅していると色々なことに出会います。たまたま、中国四川大地震の時も
すぐそばにいました。
そうした困った時でも、どの国の人々もみんな同じように助けてくれました。それは本当に、どこも同じです」

「世界中、人の気持ちは一緒で、言葉の違いもボディーランゲージでほとんど通じるものだ」
大友さんはおっしゃいます。


「今までの旅で受けた恩を返すために、そして自分たちを奮い立たせるためにも、今回の旅に出ました。
“日本中みんな一つになってがんばろう”という思いを日本中の人たちに伝えたい一心で、北は奥尻島、南は奄美大島など、声が届きにくい離島や過疎地まで回りました」

「五島列島では、マッサージ師の方が、“私にできることはこれだけなので、是非マッサージさせてください”と申し出てくださいました。とても感激し、心に残っています。この方のように、自分の得意な分野・自分の立場で支援していけば、あるいは触媒となり感謝を伝えていけばよいのではないでしょうか」

「出会いが旅の最大の魅力。心と心で伝えあう、ふれあいがとても大切ですね」



「300人を超える方々から寄せ書きをいただきました。
本当に皆さん快くよく書いてくださり、とても感激しました。
後ろから追い駆けてきて、寄せ書きをくださる人もいました。
特に、以前震災に遭った神戸、淡路島、奥尻島などの方々は、その時に助けられたお返しにと言って、とても協力してくださいました。
その際いただいたエネルギーが、いずれ復興のすごいパワーとなり、未来を切りひらいていくと思います。
今すぐにその効果が現れなくても、10年後、20年後、次の世代に受け継がれた時に、答えが出るのではないでしょうか。

人のために走ったのは今回が初めてです。人のために役に立つことができたことがうれしいです。
やはり人間、ほめられたり感謝されると素直にうれしいですね。温かい支援は必ず心に残り、必ずまた帰ってきます」





自分をさらけだして取り組んだ時、伝わるものがあると大友さんはおっしゃいます。
支援に感謝を表し、そしてまた励ましをいただく。
とてもすてきな輪がそこにあります。


「被災者の方を応援する言葉は、難しいですね。受ける側の気持ちを考えることが必要だと思います。
実際に経験していないと、ほんとうの共感はできないかもしれません。心が大事ですね」


大友さんは、もうすでに、次の旅行の計画を始めています。



「日本人には自然を愛でて、微妙な移り変わりを感じる繊細な優しさがある」

人の気持ちを大切にしている大友さん。
優しさに出会いに、大友さんは今日も旅立ちます。


(平成24111日)