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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2011年12月7日水曜日

2011年12月7日水曜日21:24
こんにちは。kaiiです。

結婚して他所の地に住んで50年。以来一度も帰郷していなかったけれど、今度の震災をきっかけに初めてふるさとに足を運んだという女性に会いました。

その女性はこんなことを話し始めました。

「周りは知らない人ばかり・・・浦島太郎みたいだよ~」
彼女が育った故郷は波に削られ、遊んだ神社や山や田んぼも姿を変えていました。
「なんとね~」

津波によって動いてしまったのか?岸から離れて沖にあるテトラポットにため息をついていまいた。





「これが実家の船。津波のあの日は地震とともに沖に出て難は逃れたんだって・・・
でもね、実家のねえさんは危うく津波で沖に流されてしまうところを近所の人に助けられたらしいよ」
「今は実家も・・・友達の家もない。」
「あの山の上に神社があって・・・」



静かな時間が過ぎました。
「生きてしまった。生きられたではなくて・・・生きてしまった」
ポツンと話した吉田さんの心の中に
言いようのない寂しさを感じました。

海岸から離れる足元に横たわっていたチカ(ワカサギに似た魚)を愛おしく手に取り
「せっかく生きたのに・・・なんで陸に残されたの?」
そんな独り言か?つぶやきか?わからない言葉を話しながら
チカを海に返していました。

自分の家も、実家も、兄弟の家もみんな流されてしまった吉田さん。
竜宮城から帰った浦島太郎はこんな気持ちだったのかな~
冷たい浜風が吉田さんを包んでいました。

(平成23年12月7日)