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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2011年12月9日金曜日

2011年12月9日金曜日20:43
こんにちは。石巻よりアオキです。
泉町にある三湖商店さんにお邪魔しています。

近隣の方にはおなじみのご家族で経営されているこのお店は、お酒とタバコ、食品を扱って創業以来約50年です。


お店の横の坂道を下るとすぐに、津波の被害が大きかった双葉町があります。
鈴木隆市さんとお母様の律子さんに、震災当時のお話を聞かせていただきました。



震災の当日は停電になってしまったため、どうすることもできず夕方にお店を閉めたそうです。
お店のすぐ下の通りにまで津波が到達していようとは、思いも寄らなかったそうです。

翌日、朝早くから食品を求めてたくさんの方がお店にやってきました。
レジが使えなかったため、会計はすべて電卓で手打ちして商品を売ったそうです。
気が付くとお店の外には長蛇の列。あるだけの食品を出して、1日ですべて売り切れてしまいました。

その後も、配給が行き届くまでの約2週間は、食品を求めて毎日たくさんの方がお店にいらっしゃったそうです。
ですが、売るものがありません。
商品を仕入れたくても、道路の水がなかなか引かないので身動きがとれず、仕入れに行くことも難しい時期でした。
鈴木さんはその度に、心苦しい思いでお客様一人一人にその旨を伝えたそうです。

震災のため、取引のあった問屋さんは営業をやめてしまって、仕入れの経路自体が変わってしまったそうです。
それでも、食品を求めるお客様のため、なんとかかき集めれるだけ商品を仕入れて、ようやく4月8日に、本来の30%ほどの品数ながら営業を再開されたそうです。
今では震災前の約50%の品数にまで戻りました。

「以前のように商品を仕入れることはなかなか難しくなってしまいましたが、できることからやっていきたいと思います。 震災後はすっかり人通りが少なくなってしまったこの坂に、また人通りが戻ってきてほしいです」
と、鈴木さん。
この坂道に、また人と活気が戻ることを願っていらっしゃいました。


取材中、お買い物にいらっしゃるお客様と鈴木さんは「こんにちは」と、声を掛け合い、お話しながらお客様と接していらっしゃいました。
顔なじみの方の集まる街の商店、そんな光景を大切にしていきたいなと思いました。

鈴木隆市さんとお母様の律子さん

(平成23年12月8日)