header

宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

ヘッダー写真説明文

写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2011年12月28日水曜日

2011年12月28日水曜日14:00
「ラジオ体操だいいち~、ンデば、メーガラ 上さアゲデ、オッキク、背伸びっコ スッペシ~」
ラジオから流れた耳慣れたラジオ体操に、耳慣れない方言が重なり、聞こえてきた大好きな本間秋彦さんの声に、思わず仕事の手を止め、大爆笑してしまった不謹慎なmomoです。
「ヤッケグ 弾みコ つけデ3ケエリ~」「アスば ヨゴさ 出すて 胸の運動~」

なんだ、このラジオ体操はなんだ・・・どうしてもその音源を知りたくて、FM仙台に駆けつけてスタジオの外で耳をダンボにして聞き入ったあの夏の日から、なんと現在CDが発売になり、1000枚を超える売れ行きに石巻市役所市長室にて贈呈式が行われるとラジオ石巻さんから朗報が!
早速momoとアオキは市役所へ赴き、本間さんご自身から「おらほのラジオ体操プロジェクト」のお話を伺いました。


写真上  右から亀山石巻市長、石巻日日新聞社代表取締役 近江弘一氏
本間秋彦氏、報音寺住職 谷川正明氏

          
     
  

このプロジェクトは、東日本大震災の被災地への復興支援プログラムとして、株式会社マッキンヘルスケアワールドワイドジャパン(東京都港区)が企画立案したプロジェクト「お国ことばでラジオ体操」を、石巻日日新聞社、ラジオ石巻などとともに、第一弾として「おらほのラジオ体操第一」をプロデュースしました。  今回本間さんは、このプロジェクトにボランティアで参加しています。  


▼震災時のコミュニティ放送局の役割-ラジオ石巻ー by アオキ
http://kokoropress.blogspot.com/2012/01/blog-post_25.html



―You Tubeで動画を拝見しましたが、あのロケーションはすべて石巻ですよね。場所や人はどのような基準で選ばれたのでしょうか。

「あれは風景で選んだというより、やってくれそうな人にちょっと立ち会ってけねすかと言ってやってもらったんですよね。なので、皆さんエキストラでもなく一般の方々ですよ。「とくダネ!」や「はなまるマーケット」などの東京のメディアが取り上げてくれて、あったかい気持ちになりましたと言ってもらえるのは嬉しいですよね。もっと被災地というのは殺伐としてんのかなって皆思っていたかもしれないですよね。でも、そこには頑張って生きている人達がいるわけですから、そういうのが伝わればいいと思いますね」




―本間さんご自身はラジオ体操の習慣はあるのですか。
「ラジオ体操なんて小学校以来でしたから忘れていたんですよね。これを収録する時、スタッフにラジオ体操一緒にやってけろと頼んで皆で思い出しながらやって、、出来上がってプレビューしたらすっごい面白かったんですよ。それでCDになる前にラジオでかけたいねということで、ラジオ石巻とFM仙台の自分の番組の2局のみで流したんですよ。著作権の問題も第一は全部クリアしています」

―動画の最後は本間さんご自身がラジオ体操をされていますね。

「あれね、オレの部分もう少しかっこよく撮ってほしかったなー。丁度イベントでここに来ていた時に主旨もよくわからないまま撮影したんですよね。まさかあれが「特ダネ」で流されるとはね。もうちょっとメイクするとか、鼻毛切るとかあったのにな(笑)
11月にFMのクリーンキャンペーンで毎年沿岸部に行ってたんですけど、今年はこの事情で行けなくて化女沼綺麗にすっぺといって化女沼に行って、偶然このCD持っていたので、お昼にこのラジオ体操流したんですよ。そしたら500人くらい集まってくれた参加者の中にいた子どもたちにとてもウケた。なにコレー、ヘンなのーとゲラゲラ笑われて(笑) でも子どもからご年配の方々、男の人も女の人も皆楽しそうにやるんですよね、ラジオ体操。これって不思議な力があるのかもしれないですよね」


     
動画を見入る石巻市長と本間氏
  

―石巻弁だけではなく、今後は他の方言バージョンもお考えですか。
「ラジオだけで沿岸部だけて通じる言葉でやろうかということを考えています。CD化するかどうかはわからないけれど、自分達の言葉でということで、どんどん増えてきたら面白いんじゃないですかね。
ラジオ体操をユーモアをもって”笑顔でやる”ということが大事なんですよ」

―震災当日、本間さんはどちらにいらしたのでしょうか。

「生放送中で定禅寺のサテライトスタジオにいました。揺れる中テーブルを持って、必死にマイクに向かって落ち着いてくださいと言いながら、スタジオが停電になるまでずっと喋り続けましたね。停電後はワンセグなどで情報を得ていたんですけど、実家と連絡をとれなかったのがきつかったですね。牡鹿の実家は流されました。母親は津波を目の当たりにしていますから、元気づけるのが一番だなーと思って。いっちゃーあんなボロ屋、わけのわかんない物いっぱいあって、むしろ綺麗になってよかったっちゃ~、とか家族にしか通用しない憎まれ口をたたいていましたね。要る物もあったんだ~って言うから、ナニ、ババアの要る物や、とか言ったりして。宝石とかあったのか?って聞いたら、あったって。あ、あったのが~~!!んでダメだな、とか言ったりね(笑)」


―落語家の鶴瓶さんが石巻を震災後に訪れたとき、某番組で「あのな、被災地の人は震災のことを笑って話すねん」と不思議がっていました。

「それなんすよ。実は俺もそうなんです。それで偉い人に怒られちゃう(笑)でも、それはなんつーだべなー、自分を奮い立たせてるんじゃないかな。家も流されてっしゃ~、だけど、しゃーねっちゃって。そこで自分で完結させているんですね、こんなこといつまで思っていても仕方がない。前向いていかなきゃいけないでしょ。俺も実家は流されたけど、がかは流されなかったとかね。なんかね、言ってしまうんですよ。そいつは沿岸部DNAですね。漁業やっている人は成果って確約されないじゃないですか。イイ時はイイ、ダメなときはダメという割り切りができているんじゃないかな。それはご先祖様から受け継がれてきた漁師魂みたいのものがあると思いますね。                

土建やっていて全部重機流された人がいて、なんぼかかんのや?って聞いたら2000万くらいかなーと話している横で、違う人が、いっちゃ~2000万くらいで、おらなんてこのあと1億くらいかかってば、だーれ、何やっていいのか、はっぱスわがんねって笑いながら言い合っている。これって沿岸部独特ですよね。 まだいーべ、おめえなんか、俺なんてアップアップだっちゃ~、でも生きてたっちゃ!なんて言ってね。
この前も石巻の同級生たちとカラオケに行って、震災の話になったんですけど、その時にある奴が言うんです。
「渡波」走っている時に津波にあって車置いて走って逃げたっちゃ、そしたら目の前にや、南国フルーツの箱流れてきて、コレ食い物なくなると思ってや、まずはフルーツ食ったっちゃって(笑)
そしたら都合のいいところにや、今度はナップザックが流されてきたから、そいつぁ入れたっちゃって(爆笑)
とりあえずフルーツ食べて、ここはまず生き延びっぺシと思ったなんて、バカなこと言ってあの時のことを笑って話すんですよ。本当は皆深く傷ついているはずなのにね。これはほんと沿岸部独特のものだと思いますよ」

―本間さんにとっての復興とは何でしょうか。

「元いた所に戻れるか戻れないのかも大きな問題なんでしょうけど、まずは仮設というものが無くなるということでしょうね。仮設住宅、仮設商店街という仮の物がなくなって、定住できる場所とか安定的な商売とか始められて、そこからがスタートなんじゃないかな。
石巻は地元で思い入れもあるから。難しいですよね。第3者的立場の物言いができない。なんだや~あんだ言ってけねかとゴダゴダと文句を言う人がいなくなってからかな(笑)
 これは天災ですからね、誰かが悪いわけではないし、行政や国を批判しても何も始らない。
皆それぞれが、それぞれの立場で一生懸命やっているんですから。今の宮城で、必死じゃない人なんて、誰ひとりいませんよね



―来年に向けての本間さんの展望をお聞かせください。

「このプロジェクトのいろんなバージョンが出てくるのも面白いけれど、自分自身は地元のテレビやラジオに出ているのが仕事ですから、皆に役に立つとか、楽しめる番組をどんどん提供するというのが自分の役目だと思っています。
大物タレントさんとか被災地に行って大きなことしてくるから、自分も実家に行って何かしなきゃと思って行くじゃないですか。そうするとあんた何してんの、あんたや、炊き出しとかそいなことスなくていいから、テレビやラジオさ出て、何か面白いこと言ってこいって言われて(笑)そんなノリなんですよ。でもそれはとても幸せですよね。だからなおさらやらなきゃいけないと思う」



「ラジオ体操というのは戦後の復興の体力増進という目的のために作られたものですから、コンセプトは今のこの時代にマッチしているんですよね。
 戦後の復興、焼け野原からの復興、震災からの復興。そういう時、体力をつけるというのが一番大事。
 健康管理をやる、宮城の未来を見るためには健康でないと。
 復興には「笑い」と「体力」が必要なんですよ


12月19日から石巻市役所では、平日の12時40分からこのラジオ体操が流れ、職員の皆さんがラジオ体操を行っています。大手企業の社長の中にも、この時期新年のご挨拶代わりにと名刺と一緒にこのCDを渡される人がいるとは、いや~宮城の企業は何とも明るいこた。(アラ、私まで♪)
取材前から個人的にCDを10枚予約していた私は、取材翌日から毎朝このラジオ体操で一日を始めていますが、何度聞いても何回やっても自ずと笑みがこぼれ、まだ眠そうな朝陽まで笑ってみえるから不思議です。

復興元年。
一番初めに復興させるのは、まずは自分自身の体力からかもしれません。
今年からは一日の始まりを、このラジオ体操で朝陽と笑いながらスタートしませんか。
スンコチュウ~ マズワ  ワラッデ 一日バ ハジメッペシ~♪

(取材:平成23年12月28日 写真:佐伯伸一)



本間秋彦氏(通称:本間ちゃん)
1961年10月12日生。宮城県牡鹿郡牡鹿町(現石巻市)出身。マルチタレント兼ラジオパーソナリティ。
出演ラジオ  FM仙台「AIR JAM FRAIDAY」「MJQ net」
 ラジオ石巻「G☆ドリーム」
出演テレビ  東日本放送「突撃!ナマイキテレビ」「本間ちゃんのガスで向上委員会」他


  「おらほのラジオ体操」メイキング


おらほのラジオ体操プロジェクト                                    

【CD販売】  
災害復興義援金200円を含み、一枚500円で販売

【連絡先】
おらほのラジオ体操実行委員会 事務局(ラジオ石巻内)
TEL 0225-96-1010      FAX 0225-96-1022

株式会社石巻日日新聞社
TEL  0225-95-5231     FAX 0225-94-4720