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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2011年11月17日木曜日

2011年11月17日木曜日13:59
new-Tです。
先日(11月10日)お伝えした大橋信彦さんの話題の続きです。


ハマボウフウは海岸の砂地に自生するセリ科の多年草で、土地の人は、昔から季節の食べ物として酢味噌和えなどで食べ親しんでいました。一方、その根が風邪に効くということから乱獲が進み、今では宮城県の絶滅危惧種に指定されています。
2000年5月、姿を消したはずのハマボウフウが名取市閖上の海岸で発見され、大橋さんたちが地域内の農業高校に運んで育成を依頼しました。
翌年には学校の畑で白い花を咲かせるようになり、その年の8月、「名取ハマボウフウの会」が発足しました。
それ以来、大橋さんたちは「美しく健康な海岸の再生」をスローガンに、閖上海岸の保護区でハマボウフウの繁殖に努め、全国各地の海岸で活動する市民団体とも交流を続けています。

震災後の今年6月には、名取市で「第2回ふるさと海辺フォーラム」が二日間にわたって開催されました。そこにはネットワークを結ぶ全国12の団体が参集し、催しは震災を乗り越える復興記念イベントになりました。
震災後3カ月しか経っていない時期に全国的なイベントを企画するというその精神力に、先ずは感服します。大橋さんの自宅は閖上ですから、もちろん津波で流されてしまいました。そんな境遇にあっても自分の活動を開始するという、その闘争精神と言うか、自らを奮い立たせて閖上を復興させるんだという意志が、静かで明晰な語り口からひしひしと感じられました。


大橋さんは他にも「みやぎ聞き書き村」という同人に参加しています。結成7年になる聞き書き村では「みやぎ聞き書き村草子」という雑誌を発行していて、最新号は十一集目となり、それは<東日本大震災特集号>です。
大橋さんは地域にこだわり、3月11日のその日のことを名取で被災した2人の被災者から聞き書きしています。閖上に生きた老人と乗馬クラブを経営していた男性から語られる話は、まさしく地域とそこに住む人たちの誇りです。


大橋さんには夢があります。まちに歴史資料館をつくること、生き物たちのサンクチュアリ(聖域)をつくること、名取を自転車の町にすること。
何か一つひとつが壮大ですが、普段着の町ならごく当たり前の施設のようでもあります。「そこに在るべきものがあり、居るべきものがいる、そんな普通の町になって欲しい」という思いが多分、大橋さんが名取市と閖上に願うことなのかもしれません。


閖上の長老がこの度の災害にあたり大橋さんに言ったそうです。

「いいか、逃げてはなんねぞ!」。

その言葉を胸に、大橋さんは「閖上に戻りたい」と結んでくれました。

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大橋さんにはまた登場していただきたいと思っています。ハマボウフウの花も見たいし、その花と一緒の大橋さんを写真に収めなくちゃ、この取材は終了しませんものね。


(この取材は「ココロプレス」スタート準備中の11月7日に行われました)






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